▲写真=NEWSIS

 韓国国会の京畿道庁に対する国政監査で、李在明(イ・ジェミョン)京畿道知事の組織暴力団関与問題が浮上する中、京畿道城南地区の暴力団出身者が李知事やその側近と撮影した数枚の写真が今になって注目されている。この人物は城南地域の「国際マフィア派」で活動していたA氏だ。同じ組織出身のパク・チョルミン氏は18日、自身の顔と実名を公表し、「自分が直接李知事にカネを渡した」と主張したほか、A氏は「兄貴」であり、「李知事を紹介してくれた人物」だと説明した。

 18日に公開されたパク・チョルミン氏の事実確認書には「李在明氏の城南市長選当時、国際マフィア派の兄貴A氏が合流し、縁がさらに深まった。A氏が『李在明市長を推せ』と下部組織に指示し、イ・ジュンソク氏を決定的に李在明氏と結び付けたのもA氏だ」と記されている。

 A氏とイ・ジュンソク氏は2007年3月に61人が一網打尽にされた国際マフィア派のメンバーだ。当時A氏は犯罪団体設立、共同恐喝などの罪で懲役1年6月、イ・ジュンソク氏は懲役2年6月の判決を受けた。その時期に弁護士だった李在明氏はうち2人の弁護を担当したが、A氏とイ・ジュンソク氏の弁護人ではなかった。

 イ・ジュンソク氏は出所後の2012年、コマトレードという中国製電子製品輸入業者を設立し、16年には城南市から優良中小企業に選ばれた。しかし、11-17年に違法スポーツ賭博サイトを運営していた事実が発覚して起訴され、一審で懲役7年の判決を受け、二審判決を控えている状態だ。

 A氏とその知人のフェイスブックを見ると、20日現在でAさんと李知事、李知事の大統領選出馬に向けた陣営の総括特別補佐団長を務める安敏錫(アン・ミンソク)議員、殷秀美(ウン・スミ)現城南市長らと撮影した写真が残っているのを確認できた。

 うち1枚は城南市長の執務室を背景とした写真だ。李知事の座右の銘として知られる「徳風万里」という揮毫の下で、李知事が数人と撮影した写真だが、中央に立った李知事は自分の前で屈んでいるA氏の両肩に手を置いている、16年6月、李知事がハンガーストライキをしていたソウル・光化門広場で夜中にA氏が一人で撮影した写真もあった。この写真をネットに掲載した人物は「A氏が早朝4時にも李知事を警備している」という説明を付けた。それ以外にも、安敏錫議員が自身の著書をA氏と共に掲げて撮った写真、殷秀美市長がA氏と腕を組んで撮った写真が存在していた。

 本紙はこれらの写真が撮られた経緯を尋ねるため、当事者に連絡を取った。李知事側は「城南市長時代には『開かれた市長室』を標榜し、全ての訪問客に100%執務室を開放し、可能な範囲内で記念撮影にも応じた。その人物とは特別な関係ではなかった」と説明した。

 安議員は「ブックコンサートを17-18年だけで国内外で100回ほど開き、毎回数十人から数百人が出席した。本にサインをして、一緒に写真を撮った人物は数えきれない」と答えた。殷市長は「一般市民だと思い、記念撮影に応じたようだ。横の別の女性も一緒に笑って写真を撮っているではないか」と主張した。

 A氏は「07年に処罰を受けた後、あの世界からは足を洗った」とし、「民主党の党員、李知事の支持者としてついて回っただけだ」と主張した。光化門で撮られた写真については、「警護というのは全く事実ではなく、李知事を応援するために光化門に行ったが、テントが閉まっており、その際にフェイスブックの友人である別の支持者が写真を撮ってそういう説明を付けたものだ」とした。李知事を支持した理由については、「投票権を持つ一市民として、当時現職市長を支持したもので、何が間違っているのか」と反問した。

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