裁判
韓国のチキンフランチャイズBBQ、ライバルbhcを訴えた裁判で敗訴
韓国でフランチャイズ展開するチキン店BBQがライバルのbhcに営業秘密を侵害されたとして、1000億ウォン(約94億円)以上の賠償を求めた裁判で、一審のソウル中央地裁は29日、原告敗訴の判決を言い渡した。パク・ヒョンジョンbhc会長が起訴されている刑事裁判の行方にも影響を与えそうだ。
BBQは2018年11月、bhc関係者がBBQのコンピューター網にアクセスし、営業秘密を不正に入手したことで7000億ウォンの損害を受けたとして、うち1000億ウォン余りを支払うよう求める訴訟を起こした。BBQはbhcが事業マニュアルやレシピなど主な営業秘密を不正に入手したほか、BBQを退社した元社員が持ち出した内部資料をbhcの営業に活用したと主張した。
これに対し、bhcは「問題の社員が持ち出した資料は様式だけ参考し、業務には活用していない」と反論した。裁判所は「BBQが提出した証拠だけでは法律が定める営業秘密侵害に該当するという証拠が不十分だ。損害賠償責任があるとは見なせず、損害額の算定も不必要だ」と指摘した。
法律専門家は「今回の判決は民事裁判と同時に行われてきたbhcのパク会長の刑事裁判にも影響を与える」と予想した。検察は昨年11月、2015年にBBQ社員のIDとパスワードを盗用し、BBQ社内のコンピューター網に2回アクセスしたとして、パク会長を起訴し、現在一審の審理が行われている。BBQは同日の判決後、「パク会長の刑事裁判が進行中なのに、被害規模に対する検証もなく裁判を終えたのは遺憾だ」として、直ちに控訴する意向を表明した。
2013年にBBQがbhcを売却するまで同一グループだった両社は現在、さまざまな告発や訴訟で争っている。BBQはbhcを相手取り、今回の訴訟を含む6件の裁判を起こし、1127億ウォンの賠償を要求。bhcもBBQを提訴した3件の裁判で2936億ウォンの賠償を求めている。