▲忠清北道清州市にあるSPC三立の工場周辺で23日夜、民労総貨物連帯所属の一部労組員がマスクを外したまま酒盛りをしている。警察や市庁関係者らが現場の様子を見ていたが、「深夜酒盛り」を制止することはなかった。/写真=NEWSIS

 民労総(全国民主労働組合総連盟)貨物連帯が24日、忠清北道清州市のSPC三立清州工場で二日目の違法集会を開いた。労組員およそ300人が工場前の正門を塞ぎ、集会を禁止した清州市の行政命令を破って集会を強行した。労組員らは前日、夜を徹して工場に立てこもり、マスクを外して集まって座り、酒も飲んでいた。警察や市庁関係者らがその様子を見ていたが、「深夜酒盛り」を制止することはなかった。

 民労総貨物連帯は前日午後、世宗市のSPC三立世宗工場にて組合員およそ1000人が出席する大規模集会を予告したが、警察の阻止により集会に出席したのは100人程度だけだった。残りの組合員およそ300人がSPC三立清州工場へ移動し、違法集会を続けた。

 警察は、この集会がソーシャルディスタンス第3段階に伴う許容人員(49人以下)を超過し、市の集会禁止命令にも違反したとして強制解散を警告したが、労組員らは集会を強行した。深夜には焼酎やビールを箱ごとテントに移す労組員らの姿が目撃された。彼らはシートを敷いて酒盛りを開き、夜半ごろには酒に酔って「乾杯!」と叫び、大声を上げることもあった。一部労組員は路肩に放尿し、道の真ん中に寝転がって眠る者もいた。

 24日午前に出勤した社員らは「車の通行を止めた上に深夜酒盛りまでやって、あんまりではないか」と怒りを爆発させた。付近の工場に通うキムさん(女性、28)は「不当だと言いたいのなら合法的に、他人に被害を及ぼさずに声を上げるべきで、これでは何をしているのか分からない」と語った。

 SPC三立清州工場にとどまった貨物連帯の組合員およそ300人は、24日も物流出荷阻止集会を続けた。清州工場は韓国各地のパリ・バゲットで販売するサンドイッチやサラダ用の加工野菜、ソース類の全てを生産・供給している工場だ。工場関係者は「毎日11トン・トラック26台分の荷物が韓国各地に向かうが、前日の貨物連帯の集会で11台分の材料が工場の外に出せなかった」とし、「廃棄の費用を含め、1億8000万ウォン(約1690万円)の損害を被った」と語った。貨物連帯は24日午後、立てこもりに参加する6支部のうち釜山南部支部の労組員30人を残して、他の組合員は撤収させた。清州市は同日、民労総貨物連帯清州市支部長と忠北地域本部事務局長の2人を感染病予防法法違反容疑で告発したと発表した。

 前日に小麦粉生産工場であるSPC三立世宗工場前を封鎖した貨物連帯労組員およそ100人も、二日目の違法デモを続けている。労組員らは24日午前8時30分ごろ、世宗工場正門を通過しようとする小麦粉運搬トラック(25トン)5台を止め、警察と衝突した。警察官機動隊およそ300人が、工場に通じる道路を占拠する労組員およそ100人を排除しようとしたものの、労組員らは体に鎖を巻き、警察官を蹴って抵抗した。およそ4時間にわたって衝突とにらみ合いが繰り返され、警察は業務妨害や公務執行妨害などの容疑で労組員29人を現場で逮捕した。

 韓国警察庁国家捜査本部は、パリ・バゲットなどSPCグループ事業場で発生した民労総貨物連帯の運送拒否ストに関連して、現在までに労組幹部などおよそ110人を業務妨害および公務執行妨害などの容疑で刑事立件したことを明かした。

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