裁判
国政介入事件の崔順実受刑者、「財産隠匿疑惑」提起した韓国与党議員への1億ウォン損賠訴訟で勝訴
朴槿恵(パク・クンヘ)政権時代の国政介入事件で実刑判決を受けて刑務所に収監されているチェ・ソウォン(旧名:崔順実〈チェ・スンシル〉)受刑者が、与党「共に民主党」のアン・ミンソク議員を相手取って起こした損害賠償請求訴訟で勝訴した。アン議員は、次期大統領選への出馬を表明している李在明(イ・ジェミョン)京畿道知事(共に民主党)の選挙陣営で総括特補団長を務めている。
ソウル南部地裁(民事15単独、アン・ヒョンジョン判事)は8日、チェ受刑者がアン議員を相手取って起こした損害賠償請求訴訟の一審で「被告は原告に1億ウォン(約945万円)を支払うように」と命じる判決を下した。
チェ受刑者は、アン議員が2016-17年にかけてチェ受刑者の財産隠匿問題など虚偽事実を流布したために被害を受けたとして、今年4月に1億ウォンの損害賠償を求める訴訟を裁判所に提起した。この事件は、アン議員が現役国会議員であることを勘案し、国会のある汝矣島を管轄するソウル南部地裁に移送された。
チェ受刑者は19年9月、アン議員が虚偽事実を流布してチェ受刑者の名誉を傷つけたとして、同議員を名誉毀損容疑で捜査するようソウル中央地検に告訴状を提出していた。
チェ受刑者は告訴状で、アン議員による「ドイツの検察がドイツ国内での崔順実の財産を追跡しており、資金洗浄の規模は数兆ウォン(数千億円)台」「朴正煕(パク・チョンヒ)元大統領の死去後、財産が(チェ受刑者の父の)チェ・テミン一家に流れ、チェ氏の財産形成に寄与した」などの発言がすべて虚偽だと主張した。この事件は現在、アン議員の地域区である京畿道烏山警察署で捜査が行われている。