東京パラリンピックに出場する韓国代表選手団は東京オリンピックの時と同様、給食支援センターで作った弁当でしっかりおなかをいっぱいにして決戦に挑む。2012年ロンドン・パラリンピックの時から続いてきた伝統だ。

 大韓障害者体育会は今月16日から東京都内のベイサイドホテルアジュール竹芝・浜松町11階にある調理設備を利用し、給食支援センターを運営している。大会が終わる来月5日夕までに韓国代表選手団159人の一日3食を担い、合計約7000食の弁当を供給する予定だ。2000年シドニー・パラリンピック射撃金メダリストのチョン・ジンワン大韓障害者体育会会長は「私が現役選手だった時は外国の料理が口に合わないことが多かったのも事実だが、今回の大会時は選手たちに会うたびに『ご飯が本当においしい』と言われる」「選手たちはソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)にも記念ショットをたくさんアップロードしていて、(弁当を)用意なさる方々もいっそう元気づけられていると聞いている」と語った。

 大韓障害者体育会は今回のパラリンピックに際し、韓国代表選手たちが食事の問題で苦労しないよう、利川選手村の栄養士と調理師を東京に派遣、現地でも調理専門人材を追加した。パク・チョンヒョン給食支援センター長は「東京で韓国料理店を経営しているものの、新型コロナのためつらい思いをしている同胞の方々を採用したもの」と説明した。

 朝食と夕食は選手村で、昼食は競技場・練習場に直接届ける。競技場・練習場に弁当を配達してもらえるのもパラリンピアンだけの特権だ。また、障害のある選手は保温容器に入れたご飯と汁物を配達してもらえる。おかずも保冷パックに入れて食卓まで届ける。パク・センター長は「5年に一度やってくる大学修学能力試験(日本の大学センター試験に相当)を受けに行く息子・娘の弁当を作る気持ちで用意している」「パラリンピック参加選手の中には1人で食事を用意して食べるのが難しい人も多い。また、試合や練習などで食事のタイミングを逃してしまうことも多いので、保温・保冷が必要だと判断した。チョン・ジンワン会長が職員たちとのアイデア会議で自ら提案してくださった。温かい家庭の味に、現場の反応は非常に良い」と説明した。

 食材は日本国内最大の韓国系食材販売代理店を通じて調達している。パク・センター長は「日本産の食材の場合、原産地が確認された食材のみを購入し、食材搬入時に放射能測定器を使用して安全な食材の供給に最善を尽くしている」と強調した。弁当配達車にも運転席の後ろに遮断シートを設置し、新型コロナ感染予防対策をしている。

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