事件・事故
朴元淳前ソウル市長推進の太陽光事業、14業者が補助金118億ウォン受け取り後に廃業
朴元淳(パク・ウォンスン)前市長在任時代の「ベランダ型太陽光普及事業」に参加し、補助金を受け取った後、故意に廃業したと思われる14の業者について、ソウル市が告発することを19日、明らかにした。ソウル市の太陽光事業は苦情が年間2万6000件に達するほど市民たちが不満を訴えている事業だ。呉世勲(オ・セフン)市長は13日、「太陽光関連の複数の業者が相次いで廃業しており、これに伴う被害はそっくりそのまま市民が被っている」として、法的対応を予告した。
ベランダ型太陽光普及事業は、ソウル市が毎年、一定の資格を有する太陽光業者を選定すると、市民が選定された業者に連絡、業者が住宅のベランダなどに小規模(325ワット)の太陽光設備を設置するという事業だ。設置1台あたり市民が7万ウォン(現在のレートで約6500円)を負担し、ソウル市と区が補助金約43万ウォン(約4万円)を業者に支援する。朴前市長が2014年から推進し、ソウル市内の住宅のあちこちに38.9メガワット規模の設備12万472台を設置した。
ソウル市によると、合計68の太陽光業者が協同組合や株式会社などの形でこの事業に参加し、補助金536億ウォン(約50億円)を受け取ったという。このうち、14業者が補助金118億ウォン(約11億円)を受け取った後、3年以内に廃業したとのことだ。これは5業者に1業者の割合になる。11業者は補助金を受け取って1年もたたないうちに廃業した。
事業に参加した業者は、補助金を受け取ってから5年間、太陽光パネルやケーブルなどを定期点検・無償修理しなければならないが、これらの業者はアフターサービス義務を負わないよう意図的に廃業したものとソウル市では見ている。ソウル市関係者は、「問題になっている14業者を詐欺、業務上横領、偽計による公務執行妨害などの疑いで警察に告発する予定だ」と語った。これらの業者が設置した太陽光発電装置2万6858台については、ソウル市が別の業者に追加料金を払って点検・メンテナンス作業を任せなければならない。ソウル市はこれに対する損害賠償を請求し、補助金の返還も求める方針だ。
特に、廃業した業者のうち3業者の代表は、既存の会社を廃業した後、別の法人名義で再び太陽光事業に参加して補助金を受け取っていたことが明らかになった。ソウル市はこれら3業者との契約を直ちに解除し、今後5年間にわたり補助金関連事業から排除することにした。ソウル市関係者は「専門の法律対応チームを設け、近く関連の法的措置を済ませる」と話している。