国際総合
東京五輪:日本国民「五輪より大谷の試合の方がもっと見たい」
東京五輪開幕を間近に控えても、日本国民たちは五輪よりもプロ野球米大リーグで活躍している大谷翔平(27)=ロサンゼルス・エンゼルス=に対する関心の方が高いことが分かった。日本のメディア「J-CASTニュース」で今月1日から「今年の夏、東京五輪(パラリンピック)と大谷翔平選手の活躍のどちらを見たいか」を問う読者アンケートを実施したところ、「大谷翔平選手の活躍」という回答の方が「東京五輪(パラリンピック)」という回答よりも約2倍多かった。この調査で、「大谷翔平選手の活躍」は896票、「東京五輪(パラリンピック)」は346票だった。大谷の試合を主に中継してきたNHKでは1日、正籬聡(まさがき・さとる)副会長が「どういうふうにオリンピック・パラリンピックと大谷選手の活躍の両方を伝えることができるか、いま現場で検討中」と答えた。
東京五輪組織委員会は五輪開幕前日の22日、選手村で4人が新型コロナ検査で陽性だったと明らかにした。組織委員会が選手村内の一日新規感染者数について集計を開始した1日以降で最多だ。感染者4人のうち2人は選手、あとの2人は選手団関係者だという。組織委員会はこの4人のほかにも、委託業務職員ら8人が感染したと発表した。これにより、新型コロナに感染した大会関係者は87人に増えた。
新型コロナのせいで五輪出場の夢を断たれる選手も相次いでいる。英国の女子クレー射撃スキートの選手であるアンバー・ヒル(24)は出国前の新型コロナ検査で陽性反応が出て棄権した。ヒルは同種目の世界ランキング1位だ。選手村で陽性反応が出た卓球男子チェコ代表のパベル・シルチェク(28)、スケートボード女子オランダ代表のカンディ・ジェーコブス(31)も出場を断念した。
東京五輪組織委員会は、チケットの販売枚数を4万枚だと22日、発表した。全競技の96%(東京と首都圏一円)が有観客試合から無観客試合に変わったためだ。TBS放送など日本の各メディアは「33種目の試合チケット363万枚が当初売れたが、緊急事態宣言発出後、359万枚が返金対象になった」と報じている。4万枚という枚数は、新型コロナ流行前に期待されていたチケット販売枚数780万枚の0.5%に過ぎない。
東京五輪サッカー女子に出場した英国、チリ、米国、スウェーデンの選手たちは21日の試合前、片ひざをついた。これは人種差別に抗議する意味が込められたセレモニーだった。国際オリンピック委員会(IOC)は以前、このような行為を「政治的メッセージ」だとして禁止していた。だが、今大会前に試合開始前の動作で自分の意思が表示できるように規定を一部緩和した。ところが、東京五輪2020のブログ、フェイスブック、ツイッター、インスタグラムなどのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)には「片ひざつき」の写真が1枚も掲載されなかった。これについて、英紙ガーディアンは内部関係者の話として、「IOC幹部がSNS担当部署に関連写真を掲載しないよう指示した」と報道した。