韓国の宿泊・旅行予約アプリ「ヤノルジャ」が世界最大のベンチャー投資ファンドであるソフトバンク・ビジョンファンドから8億7000万ドル(約960億円)の投資を誘致した。英フィナンシャルタイムズが報じた。ヤノルジャは今回調達した資金でホテル予約、公共交通機関、レジャー、レストラン予約までをカバーする「スーパーアプリ」のほか、旅行に先端技術を取り入れるテクノロジー企業として生まれ変わりたい構えだ。

 

 ビジョンファンドによるヤノルジャへの出資比率は10%となる。ビジョンファンドによる韓国企業への投資規模としてはクーパンに次ぐ2番目となる。

 8日に開かれたソフトバンクの業績説明会で、孫正義会長はビジョンファンドを「金の卵を産むガチョウ」に例えて説明した。

 ヤノルジャは昨年、宿泊・レジャー施設の予約だけでなく、全世界170カ国に2万6000カ所の顧客を持つクラウドベースの客室予約管理システム分野の成長で売上高1920億ウォン(約185億円)、営業利益161億ウォンを上げた。ヤノルジャは2019年、客室予約管理システム分野でシェア2位のインド企業、イージーテクノシスを買収し、宿泊予約アプリだけでなく、ITサービス企業として収益構造を多角化した。

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