自動車産業
現代・起亜自動車、ベトナムとインドで日本抜き首位
現代・起亜自動車が日本車の地盤とされてきた東南アジア市場で日本車メーカーを抜き善戦している。現地専用モデルの発売と攻撃的な投資戦略の結果と言える。
ベトナム自動車工業会(VAMA)によると、現代自は同国で1-5月に2万4420台を販売し、トヨタ(2万4112台)を抜き、昨年に続き首位の座を守った。起亜自は2万3440台で3位だった。現代・起亜自を合計すると4万7860台で、トヨタの2倍近い。
ベトナムは1970年代に日本車が進出して以降、50年間にわたり、トヨタ、マツダなどの日本車メーカーが支配する市場だった。しかし、現代自が昨年、コンパクトカーのi10、アクセントを中心に初めて年間販売台数で首位に立ち、今年に入ってもその座を守っている。2011年にベトナムに進出した現代自は17年に現地に合弁工場を設置。年間10万台の生産体制を構築した。
世界2位の人口大国インドでも5月、現代・起亜自は合計で3万6501台を販売し、日系メーカーで、現地市場の中心的存在であるマルチ・スズキ(3万2903台)を初めて抜き去った。クレタ、セルトスなど小型SUVの人気が原動力となった。
現代自はまた、年末に完成予定のインドネシア工場で電気自動車(EV)など年間15万台を生産し、東南アジアのEV市場を先取りする計画だ。