「小鹿島の天使」と呼ばれる看護師のマリアンヌ・ストイガーさん(87)が国際赤十字委員会(ICRC)から授与される第48回フローレンス・ナイチンゲール記章の韓国からの受賞者に選ばれた。大韓赤十字社が8日に発表した。

 

 オーストリア出身のストイガーさんは地元のインスブルック看護学校を卒業後、「韓国の小鹿島に看護師が足りない」という話を聞き何の縁もゆかりもない韓国にやって来た。1962年から40年以上にわたりハンセン病患者への奉仕を続けながら患者たちと苦楽を共にしてきた。現地では素手で患者らのうみを拭き取り、薬を塗るなど献身と奉仕を続けた。老後は健康上の理由から活動が難しくなったため、2005年に知人宛ての別れの手紙だけを残して出身地のインスブルックに戻った。ストイガーさんは大韓看護協会の名誉会長も務めている。ストイガーさんの今回の受賞について赤十字社は「国境を越えた崇高な奉仕の精神に基づき、ハンセン病患者の治療と社会復帰に身をささげた功績が認められた結果」と説明している。

 フローレンス・ナイチンゲール記章とはクリミア戦争で献身的な活動を行ったナイチンゲールの業績をたたえるため国際赤十字委員会が制定した。1920年からこれまで看護業務に偉大な功績を残した全世界およそ50人の看護師が2年ごとに選ばれている。

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