自動車産業
EVで後れた日本の自動車業界、今年の研究開発に2.9兆円…韓国の3倍
電気自動車(EV)市場で相対的に頭角を現せずにいた日本の自動車業界が今年、大規模な研究開発投資で追撃に乗り出す。
日本経済新聞は5日、日本の自動車メーカー6社(トヨタ、日産自動車、ホンダ、マツダ、SUBARU、三菱自動車)による今年の研究開発費が前年度比7%増の2兆8870億円になると報じた。コロナの影響で減少していた研究開発費を再び増やし、過去最大規模の資金を投じる。韓国の自動車業界による研究開発費(8兆4000億ウォン=8280億円、2019年)の3倍の規模だ。日経は今年の研究開発のターゲットが電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)になると指摘した。
過去最大の研究開発費を主導するのは日本の業界1、2位のトヨタとホンダだ。トヨタは6%増の1兆1600億円、ホンダは8%増の8400億円を投じる。トヨタは最近、30年にEVやFCVを世界で200万台販売する目標を打ち出した。開発期間を従来のエンジン車より40%短縮し、25年までに新型車9車種を含むEV15車種を売り出す計画だ。
ホンダは4月末、40年までに新車販売の全てをEVとFCVに切り替える戦略を表明した。EV開発だけで今後6年間に5兆円を投じる。日産は過去2番目の規模の5400億円を投資する。売上高に占める研究開発費の割合は5.9%で、6社で最も高い。
日本の自動車業界はEV戦略で相対的に保守的だった。トヨタとホンダはハイブリッド車の販売に集中し、日産は世界初のEV量産モデルで先行したが、経営難で車種を多様化できなかった。昨年の日本勢のEVの世界シェアは20年で5%にとどまったのに対し、米テスラは約50万台を販売し1社でシェア23%を握る。独フォルクスワーゲン(VW)グループ11%(23万台)だ。現代自動車グループのシェア(7%、20万台)も日本の自動車業界に比べ高かった。韓国自動車研究院のイ・ハング研究委員は「トヨタのような企業は体制を素早く転換すれば、主要メーカーをすぐに抜き去る可能性が高い」と話した。