韓国のクレジットカードローン残高が昨年は30兆ウォンの大台を超え、過去最高に膨らんだ。経済活動を行う15歳以上の国民の財布に入っているクレジットカードは4.1枚で、世界的な金融危機直後の2012年以降、8年ぶりに再び1人当たり4枚を超えた。新型コロナウイルスによる危機と不動産・株式の高騰で借り入れが増え、銀行の家計向け融資が1000兆ウォンを超える中、カードローンも急増した格好だ。2003年のいわゆる「カード問題」当時のクレジットカード発行枚数は1人当たり4.6枚だった。

 金融監督院が国民の力のユン・ドゥヒョン国会議員に提出した資料によれば、カードローンは昨年、32兆464億ウォン(約3兆1100億円、残高ベース)となり、2008年の統計開始以降で最大だった。昨年(29兆1071億ウォン)よりも10.1%増えた。10%を超えたのは2016年以降4年ぶりだ。年齢別では20代(19%)と60代以上(17%)の増加が目立った。カードローンの平均金利は13%前後で、3%前後の銀行の無担保ローンの4倍に達する。主に信用等級5等級以下の中・低信用者約260万人(昨年上半期現在)が利用している。あるクレジットカード会社関係者は「コロナで困難に直面している零細事業者や株式、仮想通貨投資者によるカードローン利用が多いとみられる」と述べた。

 カードローン利用者は複数の金融機関から借り入れを行い、別のローンを返済する多重債務者であるケースが多い。金融監督院によれば、昨年上半期のカードローン利用者の56%(146万人)がカード会社3社以上でカードローンを利用していることが分かった。金融研究院のソ・ジョンホ上席研究委員は「多重債務者が借り入れで返済を賄っていて、新たな借り入れや返済繰り延べが認められなかった場合、ドミノ式に不良債権の爆弾が爆発しかねない」と懸念した。

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