▲写真提供=Big Hitエンターテインメント

 米ビルボード1位になった男性アイドルグループBTS(防弾少年団)などのK-POPをはじめ、ドラマやウェブ漫画といった韓流コンテンツが世界的な人気を呼び、昨年は初めて文化芸術著作権の貿易収支が黒字となった。

 

 しかし、ユーチューブやネットフリックスなど海外ビッグテック企業(Big Tech=大手テクノロジー企業)のオンライン・サービスに使った金が増え、知的財産権全体の貿易収支は大幅な赤字を出した。新型コロナウイルス感染症の流行によりオンラインでの活動が増えたことが影響を与えた。昨年の知的財産権の赤字は18億ドル(約1955億円)を超え、新型コロナ流行前だった2019年の赤字額の3倍以上に増えた。

 韓国銀行が23日に発表した「2020年知的財産権貿易収支」によると、K-POPなどの輸出実績が反映された文化芸術著作権は昨年、1億6000万ドル(約173億7600万円)の黒字を出した。2019年は1億9000万ドル(約206億3400万円)の赤字だった。特に音楽・映像部門は1億9000万ドルの黒字を出した。しかし、文化芸術著作権と併せて、コンピューター・プログラム、特許などを含む完全な知的財産権の貿易収支は、昨年18億7000万ドル(約2030億8200万円)の赤字を記録した。

 グーグルプレイなどのアプリ・マーケット、ユーチューブなどの海外プラットフォーム・サービスに使った金が大幅に増え、コンピューター・プログラム部門の収支が大幅に悪化した。2019年は10億8000万ドル(約1173億円)の黒字だったが、昨年は3億ドル(約325億8300万円)の赤字を出した。韓国に進出して事業をする海外の情報技術(IT)企業はほとんどが「外国人投資中小・中堅企業」に分類されるが、こうした企業を通じた赤字が前年(35億ドル=約3801億3500万円の赤字)より46%多い51億ドル(約5539億1100万円)に増えた。

 韓国銀行のパク・チャンヒョン国際収支チーム長は「海外でBTSなどのK-POPや韓国ドラマ、ウェブ漫画などの人気が高まり、文化芸術著作権が初めて黒字になった。しかし、海外プラットフォーム・サービスに韓国人が使った金の方が増え、貿易収支赤字額は全体的に増えた」と説明した。

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