裁判
韓東勲検事長に飛びかかった検事「暴行ではなく偶然体の上に密着」
携帯電話押収の過程で韓東勲(ハン・ドンフン)検事長を暴行したとして、特定犯罪加重処罰法違反の罪で起訴された丁珍雄(チョン・ジンウン)光州地検次長検事は20日、ソウル中央地裁で開かれた初公判で「暴行の事実はない」とし、無罪を主張した。
出廷した丁次長検事は「(検察の)公訴事実はまるで私が故意に韓検事長の体の上に乗ったかのように記されているが、暴行するために押したり、上に乗ったりした事実はない」とした上で、「当時の状況で偶然に私が韓検事長の体の上に密着したのは事実だが、それは携帯電話を確保する過程でバランスを崩したものだ」と述べた。
丁次長検事はまた、自分には「職権を乱用する意図」がなかった以上、特定犯罪加重処罰法上の「涜職(とくしょく)暴行罪」は成立しないとも主張した。
涜職暴行は裁判所、検察、警察の公務員が職権を乱用し、他人を逮捕、監禁、暴行した場合に適用される。単純な暴行罪よりも罪が重く、5年以下の懲役と10年以下の資格停止に処される。傷害に及んだ場合には加重処罰規定があり、1年以上の懲役が加わる。
丁次長検事は昨年7月、イ・ドンジェ元チャンネルA記者(36・起訴済み)の強要未遂事件を巡り、韓検事長の携帯電話のSIMカードを押収する過程で、机の向かいに座っていた韓検事長を押し倒し、体の上に乗って全治3週間のけがを負わせたとして起訴された。
ソウル中央地裁は3月に2回目の公判を開き、家宅捜索当時現場にいた目撃者2人を証人として呼び、尋問を行う予定だ。