経済総合
「シャインマスカットに続き、紅はるかも韓国に奪われた」と法改正した日本
韓国と日本の「種子戦争」がついに本格化するのだろうか。韓国が保有する植物種子の資源規模が日本を超え、世界5位に浮上して4年がたち、日本が「韓国にこれ以上種子資源を奪われるのを阻止する」として、法改正を行うなど積極的に自国の種子資源保護に乗り出した。
日本国会は最近、種苗法を改正し、果物や野菜の知的財産権保護に関する規定を追加した。新たな作物の品種を登録する際、「栽培地域と輸出目的地」を別途指定できるとする内容だ。「日本でのみ栽培」といった条件を付け、種子の海外搬出を規制するためだ。改正種苗法は4月から施行される。
韓国で人気のブドウ品種「シャインマスカット」が法改正の発端だった。シャインマスカットは皮ごと食べられる種なしブドウだ。糖度がキャンベルよりも4-5度高い18度前後で、一般的なブドウよりも3-4倍割高だ。韓国では「ブドウ界の名品」とも呼ばれる。
シャインマスカットは元々日本で1988年に開発され、2006年に品種登録された。韓国には06年に種子が持ち込まれた。韓国産シャインマスカットは2014年に本格的に市場に流通し、昨年からは中国、ベトナム、香港、米国、ニュージーランドなど19カ国・地域に輸出されている。
それについて、日本では「日本が開発したシャインマスカットを韓国に奪われた」という世論が高まり、種苗法の不備が原因として指摘された。既存の法律では正式に購入した種苗ならば海外に搬出すること自体が違法ではないためだ。
日本はシャインマスカットの海外での品種出願に手をこまぬいていたため、登録期限の12年を過ぎ、韓国からロイヤルティー(使用料)を徴収する権利も失った。黄金色の果肉に高い糖度で知られ、韓国で「ハチミツサツマイモ」として有名な日本の「紅はるか」もシャインマスカットと同様の状況だ。
ちょうど韓国は植物種子資源では日本を超える世界的大国となった。韓国農業振興庁によると、昨年7月現在で韓国が登録した植物資源件数は26万3690件で、米国(59万6031件)、インド(44万3921件)、中国(44万1041件)、ロシア(31万1000件)に次ぐ世界5位だ。日本は22万9000件で6位だった。
農業振興庁は「卓球の球ほどの大きさのミニリンゴ『ルビーエース』や紅はるかよりも病虫害に強いサツマイモ『チンユルミ』などで植物資源の競争力を高めていきたい」と説明した。