朴元淳(パク・ウォンスン)前ソウル市長の強制わいせつ・セクハラ(性的嫌がらせ)疑惑事件を5カ月間以上捜査してきた警察が、何の事実関係も明らかにできないまま29日、捜査を終了した。朴元淳前市長の強制わいせつ・セクハラや、市長周辺の人々の強制わいせつほう助容疑は確認できなかったということだ。警察は今年7月に46人の警察官からなる専門捜査チームを設け、合計167日間にわたりこの件を集中捜査してきたが、「いるのは被害者だけで加害者はいないずさん捜査」と批判の声が上がっている。

 

 ソウル警察庁は29日、「朴元淳前市長セクハラ疑惑」の捜査結果を次の通り発表した。警察は、朴元淳前市長に対する告訴は前市長が死亡したため「公訴権なし」、ソウル市副市長や前秘書室長・現秘書室長ら7人に対する強制わいせつほう助については「嫌疑なし」として、どちらも不起訴意見付きで検察に送致することにした。警察関係者は「被害者とソウル市職員など31人を調査した。朴元淳前市長の携帯電話を分析するために家宅捜索令状も2回申請したがすべて却下され、最終的に犯罪容疑を確認できなかった」と説明した。朴元淳前市長を告訴した元秘書Aさんの法律代理人である法務法人オン・セサンの金在蓮(キム・ジェリョン)弁護士は「犯罪容疑とは別に、被害者が疎明しようとしていた事実関係すら警察は明らかにしなかった」と批判した。

 警察は、朴元淳前市長死亡事件も「内査終結」することにした。セクハラで訴えられたことと朴元淳前市長の死亡との関連性については、警察関係者は「故人と遺族の名誉を考慮し、話せない」と述べた。被害者が受ける二次被害に関する件は捜査を続ける。被害者のAさん側はソーシャル・メディアで、被害者の実名を公表したキム・ミヌン慶煕大学未来文明院教授と、同教授が資料を引用したと明らかにしたミン・ギョングク前ソウル市人事企画秘書官を24日、警察に告訴した。

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