IT産業
SKハイニックス、インテルのNAND型フラッシュメモリ事業を90億ドルで買収
韓国の半導体大手SKハイニックスが世界の半導体業界1位インテルのNAND型フラッシュメモリ事業を90億ドル(約9500億円)で買収すると20日、発表した。これは、韓国企業が国内外の企業を対象に実施したM&A(買収・合併)で過去最大規模のものだ。世界の半導体業界全体の歴代M&Aの中では8番目の規模となる。
これにより、世界のNAND市場で5位(11.4%)のSKハイニックスは、1位(33.8%)のサムスン電子に次ぐ2位(22.9%)に浮上することになった。NAND型フラッシュメモリはDRAM同様、メモリ半導体に属し、電源が切れてもデータが保存される。新型コロナウイルス流行で大容量コンピューター投資が増えており、これに必要なNAND型フラッシュメモリの需要も急増している。
世界の半導体市場ではこのところ、数十兆ウォン(数兆円)規模の「ビッグ・ディール」が相次いで行われている。世界中の企業が人工知能(AI)・ビッグデータの基礎である半導体を安定的に確保するため競争を繰り広げているのだ。米中ハイテク戦争を半導体戦争として分析する見方があるほどだ。財界では、同市場を獲得するため崔泰源(チェ・テウォン)SKグループ会長が2012年のハイニックス半導体買収、2018年の東芝メモリ買収に続き、「第三の勝負」に打って出たと受け止めている。