オプティマスファンド詐欺犯の妻、L弁護士は昨年10月から今年6月まで青瓦台民情首席秘書官室の行政官として勤務した。オプティマスの株式9.8%を保有するL氏はオプティマスの資金洗浄先と疑われる関連企業の筆頭株主であり、オプティマスが自己資金によらない「無資本M&A(合併・買収)」を行った会社の社外理事(社外取締役)だった。L氏が青瓦台入りした時期はチョ・グク問題で私募ファンドが論議を呼んでいた。それなのに、私募ファンドの大株主である人物が金融監督機関を管轄する青瓦台民情首席秘書官室入りした。どんな背景があったのか究明されるべきだ。オプティマス詐欺の中心人物が民情首席秘書官室に籍を起きながら何をしていたのか。オプティマスに対する検察の捜査と金融監督院の調査のもみ消しに関与していた可能性が高い。

 ライムファンド事件でも青瓦台民情首席秘書官室が登場する。ライムの資金提供者、キム・ボンヒョン氏は昨年、知人と携帯メールをやりとりし、「ライムで事故が起きるといううわさが流れている」とのメッセージに対し、「自分は事を処理する際、経費を惜しむ人物だったか」「金融監督院であれ、民情室(民情首席秘書官室)であれ、皆味方だ」と答えていた。ファンド詐欺犯の誇張があったとしても、何の根拠もなくそんなことは言わないはずだ。既に金融監督院出身の青瓦台行政官がキム氏から賄賂数千万ウォンを受け取った疑いで逮捕された。「民情室は皆味方だ」というキム氏もすぐに実態が明らかになるはずだ。

 公職者の不正を監視し、調査機関を統括することが青瓦台民情首席秘書官室の役割だ。しかし、現政権の民情首席秘書官室はあらゆるスキャンダルに関与していなかったことはない。不正の監視どころか、率先して不正を犯した。

 大統領の30年来の友人を蔚山市長に当選させるため、選挙工作を総指揮したのが青瓦台民情首席秘書官室だ。民情秘書官が野党候補の不正に関する情報を警察に流し、捜査を指揮し、捜査状況について随時報告を受けた。大統領を兄と呼んだという柳在洙(ユ・ジェス)氏は金融委員会に在職中、企業から数千万ウォンの賄賂を受け取ったが栄転した。民情秘書官は「味方なので面倒を見なければならない」と言い、民情首席秘書官は監察の中断を指示した。マフィア映画にでも出てくるような場面だ。大統領選の世論を操作したドルイドキングの一党が公職への起用を求めて人物を推薦すると、民情秘書官が面接を行った。彼らの口を塞ごうとしたのだ。民情首席秘書官は息子の入試不正に加担した弁護士を民情首席秘書官室公職紀綱秘書官に抜てきし、その秘書官は自分を捜査している検事の人事検証を行った。民情首席秘書官室ではなく、不正を犯して隠蔽する不正の巣窟だった。

 青瓦台首席秘書官などの不正を常時監察する機関である特別監察官でもあったならば、民情首席秘書官室をけん制できただろうが、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は任期4年目になるまで任命すらしていない。明らかに違法でももみ消している。自分たちの不正が露見するのが怖いのだ。その間にも青瓦台は民情首席秘書官室が先頭に立ち、不法と不正の温床になった。文大統領は既に露見した民情首席秘書官室の問題には一切言及せず、「ファンド疑惑を速やかに解消するため、青瓦台は検察の積極的に協力するように」「検察の捜査に何も聖域はない」と述べた。検察の掌握は完了しており、今回のファンド事件も他の事件のように覆い隠してもみ消せると考えているのだろうか。

ホーム TOP