▲今年6月、雲巌・金星淑先生記念事業会が大田顕忠院で親日派の墓を暴くことを求めるイベントを開いている/同事業会ウェブサイト

 国家報勲処が「親日派の墓暴き」を掲げるイベントに不正に使われた市民団体への国庫補助金を3カ月たっても回収できずにいることが21日までに分かった。これに先立ち、雲巌(ウンアム)金星淑(キム・ソンスク)先生記念事業会は今年6月、顕忠院探訪行事に充てる目的で支援された報勲処の予算2500万ウォン(約225円)を事前承認なく、「親日派の墓破り」を呼び掛ける行事に転用した。違法な国庫補助金使用に対する回収措置が遅れる間、記念事業会は「親日清算UCC(ユーザー生成コンテンツ)公募展」の後援リストに無断で報勲処を含めるという出来事まで起きた。

 尹在玉(ユン・ジェオク)国会議員(国民の力)が報勲処から提出を受けた資料によると、親日派墓暴き行事の前日の6月12日、報勲処は記念事業会に送った文書で、「後援名称から報勲処を削除し、当初の事業計画に反映されていないプログラムが実効されないように是正を要求する」とし、「適正に是正されない場合、国庫補助金を回収することもあり得る」と警告した。しかし、記念事業会はそれを無視し、翌日に政府の補助金で「墓暴き」の行事を強行した。行事には民主党の趙承来(チョ・スンレ)議員、光復会会員ら100人余りが出席した。記念事業会はその後、報勲処に送った文書で「事業の趣旨を違った形で報じた一部メディアの記事で誤解の余地があった」とメディアのせいにした。

 

 報勲処は7月と8月、今月初めにかけ、「補助金管理法違反であり、自主的な返納を求める」という趣旨の公文書を送ったが全て黙殺された。記念事業会は逆に報勲処に「親日清算UCC公募展」の招待状や横断幕などに報勲処の名称を使わせてほしいと要求した。報勲処は名称使用を認めなかったが、記念事業会は後援リストに報勲処を無断で含めた広報ポスターを配布していた。

 野党は「報勲処が『親日派墓暴き法』の制定を推進する与党の威勢を背にした記念事業会の顔色をうかがっている」と指摘した。尹在玉議員は「明確な国庫補助金法違反に対し、報勲処は断固対処すべきだ」と語った。

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