政治総合
対北政策の報告を受ける金弘傑議員、1億3000万ウォンの南北経済協力株を保有
韓国の与党「共に民主党」所属で国会外交統一委員と情報委員を務める金弘傑(キム・ホンゴル)議員(写真)が、南北経済協力関連企業の株を多数保有していることが30日までに確認された。
金議員は韓国政府から北朝鮮政策に関する報告を受け、北朝鮮事業や予算も審査することから、経済協力企業の株保有は「利益相反」に該当しかねないという指摘が出ている。
国会公職者倫理委員会が28日に公開した金議員の財産リストによると、金議員は現代ロテムの株式を8178株保有していた。株式の時価は1億3730万ウォン(現在のレートで約1228万円。以下同じ)と申告があり、金議員の保有する株に一般種目はなく、全て現代ロテムだった。鉄道・防衛事業を主力とする現代ロテムは、株式市場で「対北鉄道事業関連株」に分類されている。
実際、2018年3月の時点で1株1万5000ウォン(約1341円)台だった現代ロテム株は、同年の4・27南北首脳会談で南北鉄道連結事業に言及がなされるや急騰が始まった。同年6月初めには従来の3倍の水準となる1株4万5000ウォン(約4023円)台にまで上昇した。現在は1万5000ウォン台に戻った状態だが、南北経済協力の可能性次第でいつでも再び上昇し得ると評価されている。
公職者倫理法によると、国会議員は時価3000万ウォン(約268万円)を超える株式について人事革新処の株式白紙信託審査委員会に申告し、職務関連性について審査を受けなければならない。職務関連性が認められたら、株の売却や白紙信託を行わなければならない。委員会は、金議員の株についても審査を進めているという。論争になるや、金議員側は「審査結果とは無関係に近々株を整理する」とコメントした。国会政務委員会の洪性国(ホン・ソングク)民主党議員は、未来アセット大宇・サムスン物産などの株およそ10億ウォン(約8940万円)相当を今年6月に売却した。
金議員はこのところ、複数住宅保有や親族への贈与、伝貰(賃貸保証金)引き上げ問題などで批判されてきた。金議員は故・金大中(キム・デジュン)大統領の私邸(ソウル市東橋洞)のほかにも江南・瑞草にマンションを1軒ずつ持っていた。このうち江南のマンションは、当初「売るつもり」と言っていたが、実際には20代の次男に贈与した。また今月12日には新たにマンション賃貸契約を結び、その際に伝貰金を6億5000万ウォン(約5810万円)から10億5000万ウォン(約9890万円)へと4億ウォン(約3580万円)引き上げた。
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