放送通信審議委員会は19日、放送審議小委員会を開き、日本軍慰安婦被害者・李容洙(イ・ヨンス)さんの記者会見に対して「背後に何者かが存在している」との説を提起したTBS交通放送FMラジオの番組『金於俊のニュース工場』(以下、『ニュース工場』)に対して法定制裁である「注意」を議決した。

 放送審議小委員会は同日の会議で、「『ニュース工場』は、日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連)疑惑に関する李容洙・正義連顧問の記者会見に関連し、『他人が会見文を作成した』『歪曲(わいきょく)された情報を誰かが提供した』などの背後説を明確な根拠もなく提起した。客観的根拠を提示せずに不明確な事実を主観的推定により断定して言及した」と今回の決定の理由について説明した。

 『ニュース工場』の進行役を務める金於俊氏は、李容洙さんの2回目の記者会見の翌日だった5月26日、「記者会見文を読んでみると、李容洙さんが書いたものではないことが明らかに分かる。においがする。(革新系少数野党)『行こう平和人権党』崔容相(チェ・ヨンサン)代表の主張に似ていて、崔代表の論理が事前記者会見文にも登場する」「誰かが歪曲された情報を与えたようだ」と話した。また、「少数名望家」などの表現についても「政界で使う言葉」と言った。これに対して、李容洙さんは別のラジオ番組に出演し、「私は認知症ではない。100回、1000回話しても私一人しかいない」と背後説を一蹴(いっしゅう)した。法定制裁は放送審議小委員会の建議に基づき審議委員全員(9人)からなる全体会議で最終議決されるもので、放送通信委員会が毎年行う放送評価で減点されることになる。

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