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「チョ・グクの論文盗作は軽微、懲戒せず」 ソウル大学で免罪符論争
ソウル大学研究真実性委員会が、チョ・グク前法相の修士・博士論文について「研究不正または不適切な行為に該当する」と判定し、事実上、盗作を認めた。だが違反の程度は軽微だとして、懲戒など制裁要請は行わないと決定した。
24日に公開された研究真実性委員会の決定文によると、チョ・グク・ソウル大学法学専門大学院教授が米国カリフォルニア大学バークレー校(UCB)ロースクールで書いた博士論文は、計13ページにわたって、英国オックスフォード大学の教授の論文など6件の記述を引用表示なしに引用していたことが確認された。同委は、ソウル大学研究倫理指針第11条「研究不正行為」のうち「他人の文章をまるで自分のものであるかのように使用する行為」に該当すると判断した。ただし、「違反の程度は軽微」と結論付けた。
修士論文については「123カ所にわたり、日本の文献などから適切な引用表示なしに引用していた事実が認められる」として、研究倫理指針第12条「研究不適切行為」のうち「他人の文章を正確な引用表示なしに使用する行為」に該当すると判断した。しかし、これもまた「違反の程度は軽微」だと決定した。韓国教育部(省に相当)の「研究倫理確保のための指針」は、他人の文献を引用表示なしに持ってきて使うことを「剽窃(ひょうせつ)」だと規定している。
チョ・グク前法相の盗作疑惑を提起した郭尚道(クァク・サンド)議員=保守系最大野党「未来統合党」所属=などは「剽窃を認めつつも違反が軽いという異常な決定を下した。異議申し立てを行う計画」と表明した。修士論文の盗作疑惑を提起した民間団体「研究真実性検証センター」も、「異議申し立てを行いたい」とコメントした。ソウル大学の規定によると、研究真実性委は異議申し立てに対し、最大90日以内に決定を行わなければならない。
郭守根(クァク・スグン)記者