文在寅(ムン・ジェイン)大統領を批判する壁新聞を貼った市民に先日有罪判決が下されたが、今度はこの判決を批判する壁新聞が全国の大学に貼られている。

 「新全国大学生代表者協議会(新全大協)」は28日、この日から全国420以上の大学に約5000枚のポスターを貼る活動を始めたことをこの日明らかにした。団体は1980-90年代の大学生運動圏団体「全大協」の名を風刺し使用する保守系の若者たちによる団体だ。

 この日、新全大協が制作した壁新聞には「激しいのどの渇きで、民主主義よ、万歳」という題目が付けられていた。新全大協は壁新聞で、政権に批判的なポスターに対する警察、検察、裁判所による強硬対応について「文在寅(ムン・ジェイン)独裁政権による弾圧」と主張し「権威主義政権の時代でさえも、壁新聞がこのような形で弾圧されたケースはなかった」と主張した。現政権について「民主を語った者たちが、政権を取ると誰よりも民主主義を弾圧している」「人権を語った者たちが、政権を取ると誰よりも表現の自由を抑圧している」「独裁打倒を語った者たちが、三権の全てを掌握し独裁権力を行使している」と主張した。

 壁新聞には、文大統領が当選する前に出演した番組をキャプチャーした写真もあった。当時、番組の司会者が「もし大統領になったら、納得できない批判や非難にも耐えられるか」と質問すると、文大統領は「耐えねばならない」と答える場面だった。壁新聞は「今やわれわれの生命と財産を守る方法は、市民が直接抵抗することだけだ。国民の皆さん! われわれ若者、大学生がたき付けになる。あとはお願いします」という文章で終わっていた。

 これに先立ち大田地裁天安支院は今月23日、壇国大学天安キャンパス内に文大統領を非難する内容の壁新聞を貼った男(25)に対し、建造物侵入罪を適用し、罰金50万ウォン(約4万5000円)の有罪を宣告した。建造物侵入罪は、建物管理者の意志に反して建物に入ったときに成立する。壇国大学の関係者は法廷で「男は立ち入りの申告はしていない」としながらも「壁新聞で被害を受けたことはなく、男の処罰は望まない。表現の自由が保障された国で裁判まで行うべき問題なのか分からない」と証言したが、裁判長は有罪を宣告した。

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