韓国の言論人が感じる「言論の自由度」が、2007年以来最高値を記録した。

 韓国言論振興財団が13日に発表した「2019年言論人調査」の結果によると、言論人が感じている「言論の自由度」は5点満点で3.31点で、2017年に行われた前回調査(2.85点)より0.46点上昇したことが分かった。これは07年の調査(3.35点)以降で最も高い点数だ。

 このような認識は、国境なき記者団の言論自由指数でも確認できる。2016年に70位だった韓国の言論自由指数は昨年大幅に上昇し、41位となった。

 言論の自由を直接・間接的に制限する最も大きな要因は「広告主」(68.4%)だった。続いて「編集・報道局の幹部」(52.7%)、「社主・社長」(46.4%)などの順だった。前回調査で56.4%を占めていた「政府や政界」という回答は27.4%と大幅に減少した。

 メディアの種類別にみると、言論の自由を制限する主な要因として「広告主」を挙げた割合は、新聞社(74.7%)、インターネットメディア(74.6%)、ニュース通信社(64.6%)で高かった。「編集・報道局の幹部」と答えた割合は放送社(48.9%)で高かった。

 メディアの報道の中で最も深刻な問題としては「虚偽・捏造(ねつぞう)情報」が5点満点で4.36点を記録し、フェイクニュースの深刻性を示した。また「釣り記事」(4.33点)、「アビュージング記事(同じ記事を少しずつ変えて繰り返し配信するもの)」(4.31点)、「メディアの誤報」(4.27点)が後に続いた。

 フェイクニュースの解決策としては「メディアの正確な情報提供」が4.55点で最も高かった。そのほか「プラットフォーム事業者の社会的責務性の強化」(4.36点)や「ファクトチェック、フェイクニュースの検証システムなどに対する支援」(4.27点)などが対応案として挙がった。

 男女の割合は、記者の7割が男性であり、依然として男性中心であることが分かった。平均年齢は10年前より1.8歳上がり40.1歳だった。週52時間労働の影響で1日の勤務時間は10年前(10時間35分)より短い9時間13分だったが、依然として法定労働基準(1日8時間)を超過していることが分かった。2018年基準で平均年俸は5127万ウォン(約486万円)だった。

 今回の調査は昨年6月26日から9月26日にかけて、国内のニュース通信社、日刊紙、放送社、インターネットメディアに所属する言論人1956人を対象に行われた。

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