文正仁氏「在韓米軍を5000人減らしても北朝鮮に対する抑止力に変わりはない」

 最近外交関係者などの間で話題となっている在韓米軍削減説について、韓国大統領府の文正仁(ムン・ジョンイン)統一外交安保補佐官が「5000-6000人削減されても韓米同盟の基本的な枠や北朝鮮に対する軍事的抑止力に大きな変化があるとは思わない」「韓国政府はもっと気を楽にして米国と交渉できるはずだ」などと発言した。

 文正仁補佐官は今月25日にある番組に出演し「現在、在韓米軍は2万7000人(実際は2万8500人)ほどだと思うが、これを2万2000人以下に減らすには、米国議会による事前の承認が必要だ」「そのため実際にトランプ大統領が減らせる兵力は5000人ほどだ」と指摘した。ただその一方で「(トランプ大統領が)防衛費分担金を理由に在韓米軍を一方的に削減し同盟関係を揺るがすのであれば、韓国国民もだまってはいないだろう」「韓米同盟は非常に困難な状況に追い込まれるはずだ」とも予想した。最近外交関係者の間では「トランプ大統領が韓国の防衛費分担金を従来の5倍レベルに引き上げるため、在韓米軍削減のカードを使うかもしれない」との見方が語られている。

 盧武鉉(ノ・ムヒョン)財団の柳時敏(ユ・シミン)理事長も26日にあるユーチューブ番組に出演し、米国が防衛費分担金の増額を要求している問題について「1人あたり2億ウォン(約1900万円)で傭兵を雇うということになるが、これでは同盟ではない」とした上で「米国に金がないのなら在韓米軍の規模を減らせば良い。象徴的に空軍だけを少しばかり残しておけば、地上軍は全員が撤収しても問題ない」と主張した。

 文正仁補佐官は26日、徴用被害者への賠償問題について東京新聞とのインタビューに応じ「韓国国会の文喜相(ムン・ヒサン)議長が提案した『1プラス1プラスアルファ案』は原告側も日本側も受け入れ可能な最も合理的な選択肢だ」と述べた。

ホーム TOP