野球
プレミア12:2本塁打で先制し大喜びだったのに…主力打線沈黙で韓日戦連敗
二日連続の韓日戦敗戦はうずくような痛みを残した。
そして、野球の国別対抗戦「第2回世界野球ソフトボール連盟(WBSC)プレミア12」2連覇にも失敗した。
韓国は17日、決勝戦(東京ドーム)で日本に3-5で負けた。「戦力探り」的な性格を持っていた前日のスーパーラウンド最終戦に8-10で破れたのに続き、再び日本の壁にぶつかった。
韓国は1回表にだけ2本塁打で3点取って浮かれていた。無死一塁の場面で2番打者・金河成(キム・ハソン)が先制2ランを放った。日本の先発投手・山口俊が投げたフォークボールを引っ張って左フェンスの向こうに入れた。二死後に金賢洙(キム・ヒョンス)が山口を攻略して右中間にソロ本塁打を放った。読売ジャイアンツで今年15勝を挙げた山口はこの日、制球に苦しみ1回でマウンドを後にした。
2015年の第1回大会で優勝した韓国は同日、日本の序盤の乱調に乗じて順調なスタートを切った。ところが、信頼していた投手陣が崩れた。日本の5点はすべて二死後から取られたものだ。先発投手の梁ヒョン種(ヤン・ヒョンジョン)は3イニングで4失点した。1回裏二死一塁という場面で、日本の4番打者・鈴木誠也に二塁打を打たれた。打球が左フェンスに当たり、転がる間にランナーがホームに戻った。梁ヒョン種は2回も2アウトを取ったところから四球と内野安打を許し、1番・山田哲人にストレートを投げて左越え3ランを奪われた。梁ヒョン種は、選球眼が良くて執拗(しつよう)に襲いかかる日本の打者たちに苦戦、3回までで投球数が75球に達した。結局、4安打(1本塁打)3四球で4失点し、4回に降板した。李映河(イ・ヨンハ)に続き、6回に三番手として登板したチョ尚祐(チョ・サンウ)は7回二死三塁の場面で日本の5番打者・浅村栄斗にタイムリーヒットを打たれ、さらに1点を許した。
韓国打線は2回から9回まで日本の中継ぎ投手6人に抑えられ無得点だった。3-5回はいずれも先頭打者安打で追撃のチャンスをつかんだが、走塁ミスなどで得点に至らなかった。6-9回は日本のエラーで1人進塁しただけで、無気力な試合ぶりだった。
韓国は今回のプレミア12で、準優勝と来年の東京五輪出場権獲得という成果を挙げた。しかし、韓国野球委員会(KBO)リーグのオールスター級の選手たちでチームを構成したことを考えると、競技力に物足りなさが残った。予選ラウンド(C組)で3勝したものの、スーパーラウンドから決勝までの5試合で2勝3敗と振るわなかった。台湾に0-7と衝撃的な負けを喫し、ライバルだと見ていた日本にも続けざまに敗戦した。
韓国は打線の不均衡が目立った。捕手・梁義智(ヤン・ウィジ)の打率は8分7厘(23打数2安打)にとどまり、今年のKBOリーグ打撃1位らしさがなかった。不動の4番打者・朴炳鎬(パク・ビョンホ)は本塁打なしの打率1割7分9厘(10三振)に終わった。金卿文(キム・ギョンムン)韓国代表監督がKBOリーグ本塁打王・朴炳鎬の後を支える大砲の一塁手を選ばなかったことが、結局はチームの戦術運用でつまずく原因となった。金卿文監督は「中心打線が最後まで振るわなかった。若い投手が成長したことが印象的だった。きちんと準備して来年8月に(東京五輪で)戦える新しいチームを作る」と語った。