ゴルフ
KPGA:米メディア「中指立てて3年出場停止? 北朝鮮の話のよう」
ゴルフの試合中に騒いだギャラリーに向かって中指を立てるジェスチャーをして重い懲戒処分を受けたプロゴルファー、キム・ビオ(29)の件は海外メディアでも大きく取り上げられた。ゴルフ関連の複数の外信は2日(韓国時間)、一斉にメインニュースの1つとしてキム・ビオの件を報じた。米スポーツ界では特に、3年の資格停止処分はあまりにも重くて驚いたという反応が支配的だった。
米国のゴルフ関連メディア「ゴルフ・ドットコム」は「韓国プロゴルフ協会(KPGA)が下した厳しい罰は欧米ツアーのエチケット・ルール執行と対照的だ」と報道した。セルヒオ・ガルシア(39)=スペイン=が2002年の全米オープンで、ワッグル(waggle=ショット前にクラブのヘッドをボールの上で軽く左右に振る動作)の回数を大声で数えるギャラリーに向かって中指を立てた例を挙げ、「何の罰も受けなかった」と指摘した。また、ガルシアが今年初めの欧州ツアー大会でわざと靴底を引きずりグリーンを傷めるなどの突出した行動をして失格になった事例も挙げ、「出場停止になったり出場料の一部返還を強制されたりしていない」としている。キム・ビオは3年間の出場停止と罰金1000万ウォン(約90万円)の懲戒処分を受けた。
米「ゴルフダイジェスト」は「ツアープロが中指を立てて見せるのは珍しいことではないが、これほどの重い懲戒処分は珍しいことだ」と報じ、今年8月に米プロゴルフ協会(PGA)ツアー中にパットを外してホールに向かって指を立てたエミリアノ・グリジョ(26)=アルゼンチン=の例を挙げた。「PGAツアーが選手処罰に関する情報を公開していないため、グリジョが罰金刑を受けたのかどうかは分からないが、すぐに次の大会に出ていたので出場停止にはなっていない」としている。米ゴルフチャンネルのテレビ番組司会者は「(韓国と米国の異なる)文化的な感情は理解するが、今回の処罰は韓国ではなく北朝鮮で行われたことのようだ。セルヒオ・ガルシアに忠告する。絶対に韓国でゴルフをしてはいけない」と言った。
国内関係者とファンの意見は分かれている。インターネット上には「指を立てただけでなく、クラブを振り下してギャラリーに向かって目をむき、脅すような空気感を出していた」「資格がないなら(資格を)失うのは当然だ」といった反応がある一方で、「世論に振り回された感情的な処罰」「協会が責任を回避しようと考えて過剰な罰を下した」という声も多かった。KPGAのヤン・フィブ会長は2日の謝罪・説明で、「今回の事態はエチケットやマナー、礼儀作法のすべてが無視された初の状況だ。再発防止策を整備するのはもちろん、ギャラリーと共に呼吸しコミュニケーションするゴルフ文化定着のため努力する」と述べた。