米国のジョン・ボルトン前大統領補佐官(国家安全保障担当)=写真=が先月30日(現地時間)、北朝鮮の核拡散を懸念して「北朝鮮が核兵器を保有し続ける場合、核拡散を行う新たな(アブドゥル・カディル・)カーン博士、地域内テロリストグループに核兵器を運ぶアマゾンやウォルマートになりかねない」と語った。

 ボルトン氏はこの日、ワシントンの戦略国際問題研究所(CSIS)で開かれた国際セミナーで「アジアにおいて日本・韓国などさらに多くの核保有国が生まれかねない」として、このように発言した。北朝鮮を、大手オンライン・オフライン流通業者や、北朝鮮・リビアに核技術を伝えたといわれるパキスタンの核開発者カーン博士になぞらえ、核拡散の懸念を表現したのだ。

 またボルトン前大統領補佐官は「北朝鮮は次第に、一段と危険な国家になりつつある」「きょう(北朝鮮の核問題を解決すること)があしたよりまし」として、問題解決を急ぐべきことを強調した。

 ボルトン氏は、韓日対立について「韓日間の緊張がここまで大きくなったことについて私がどれほど悩んでいるか、描写すべき言葉がない」として「(米国が)かつて、それ(韓日対立)にあまり多くの関心を持たなかったのは大きなミス。かつての米国の消極性はミスだった」と語った。ボルトン前大統領補佐官は今年7月に韓日を訪問し、外交的解決を注文したが、事態の悪化を食い止めることはできなかった。

 ボルトン氏は、韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄決定について「多様な同盟を調整する米国の能力に明白な影響を与えるので、深刻な状況を招いた」「米国の緊急の注意が必要」と語った。さらに日本について「経済報復で韓国を驚かせた」と語り、韓国については「1965年の(請求権)協定を問題にする際、(日本が報復する)リスクを理解しなかった」と語った。その上で「私はどこから(関係の復元を)始めるか分かっていると、今では確信すら持てない」と、韓日関係の難しさを告白した。

 ボルトン氏は、防衛費分担金問題については「(在韓米軍)基地費用のような事案について、もっといい防衛費分担があるべきだと思う」と述べつつも「だが(今は)、米国はアジアの韓半島と全世界でより多くの関与をすべき。少なくではなく、より多く」と語った。

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