動画拡散するや警察が捜査着手

被害者は親韓ユーチューバー「ナンパされて無視し続けたら暴行された」

ネットユーザーから謝罪・応援コメント相次ぐ

　30代の韓国人男性が、通行中の日本人女性観光客に暴言を浴びせ、髪の毛をつかんで引っ張るなどの暴行をしたという主張を受け、警察が捜査に乗り出した。

　ソウル・麻浦警察署は、ソウル地下鉄2号線弘大入口駅近くの路上で韓国人男性A氏（33）が日本人女性Bさん（19）を暴行したという通報を受け、事件の詳細な経緯を調べているところだ、と25日発表した。

　この事件は23日午後、Bさん側がソーシャル・メディアに当時の状況を撮影した写真と動画を投稿したことから明らかになった。この動画には、23日午前6時ごろ、A氏が日本語で日本人をさげすむ発言やののしり言葉を浴びせ、Bさんを追いかける様子が写っている。BさんがA氏に髪の毛をつかまれたまま地面に倒れた様子を収めた写真4枚も投稿された。Bさんはソーシャル・メディア上で「韓国で韓国人にナンパされて無視し続けたら（中略）ずっと付きまとわれて（中略）動画を撮ったらいきなり走ってきて髪の毛引っ張られて暴行された」と主張した。

　その動画と写真がインターネットで拡散すると、警察はすぐに捜査に乗り出した。A氏の身元を確認した警察は24日、侮辱と暴行の疑いで警察署に出頭させて事情聴取した。警察の聴取を終えて出てきたA氏は、報道陣の質問に「写真は加工されたもので、暴行していない」と言った。「反日感情のためにやったのか」という質問には、「そのようなことではない。申し訳ない」と答えた。警察関係者は「加工されたとの話は事実ではないと見ている」と語った。

　事件が報じられると、「韓国人の反日感情は度を超えているのではないか」という非難が国内外から相次いでいる。インターネット上では「髪の毛つかむこと自体が暴行なのに、殴っていないと弁明している」「国の恥さらしだ」というコメントが殺到した。

　Bさんは、日本では親韓派ユーチューバーとして知られている。韓国風のメイクをしたり、韓国料理を作ったりするなど、韓国に関するコンテンツを頻繁に掲載していた。事件が報じられて論議が広がると、「韓国人皆んなが悪い国じゃない」（原文ママ）と書き込んだ。 Bさんは24日、警察で「A氏に謝罪されて別れたが、真の謝罪がなかった」「厳重な処罰がなされることを望んでいる」と語ったという。Bさんのソーシャル・メディアのアカウントには、韓国人が書いた応援や謝罪のコメントが寄せられている。青瓦台のホームページにはA氏を処罰してほしいという国民請願も登場した。

イム・ギュミン記者