米、F35搭載の強襲揚陸艦とステルス揚陸艦を佐世保に前進配備

日、F35の機密提供を受けて米軍の新型レーダーを配備、軍事的影響力拡大

 在日米軍は昨年10月から、東京都の横田基地に垂直離着陸輸送機CV22オスプレイ5機を配備・運用している。オスプレイが日本本土に配備されるのは初めてで、一部の団体がこれに対し抗議デモを行ったこともあった。しかし米日両国は、有事の際に主として特殊部隊を動かす際に使用するオスプレイは日本本土にも欠かせないという判断に基づき、オスプレイの配備をさらに増やしていく方針だ。在日米軍は2024年までに、横田基地に配備されるオスプレイを2倍に拡大する計画を立てている。

 5月初めに米海軍は、2014年に就役した全長257メートルの最新型強襲揚陸艦「アメリカ」(LHA6)と、レーダーに捕捉されにくいステルス型の揚陸艦「ニューオリンズ」(LPD18)を佐世保基地に前進配備すると決めた。両艦は、交代する駆逐艦「ステザム」(DDG63)および強襲揚陸艦「ワスプ」(LHD1)よりも新型で、在日米軍の戦力を強化する効果がある。

 それだけではない。米国のトランプ大統領は今年1月、ミサイル防衛計画(MDR)を発表した際、北朝鮮・中国・ロシアの大陸間弾道ミサイル(ICBM)の脅威を指摘し、MD(ミサイル防衛)強化の方針を明らかにした。その後、米日両国は「米本土防衛レーダー」(HDR)と呼ばれる新型レーダーを日本に配備する案を話し合っている。この案は、敵国が米本土やハワイ、米領グアムに向けてICBMを発射した際、これを発射地点の近くで追跡することを想定している。米日両国は2023年にハワイでHDR運用をスタートさせ、日本には2025年までにHDRを配備することを協議している。

 2017年にトランプ政権が発足した後、米日同盟が強化される中で現れてきた現象は、世界の軍事関係の歴史を書き改めなければならないほどだ。最新鋭艦の配備、F35ステルス戦闘機の機密提供、MD関連の協調、サイバー・宇宙空間での協力強化…。

 今や米日同盟は、安倍首相が提案し、トランプ大統領がブランド化した「インド太平洋戦略」の主軸と位置付けられている。米日同盟は、インド太平洋戦略を押し立てて活動範囲を西方へと拡大し続けている。5月に入ってからは、中国が領海化しようとしている南シナ海で初めて、インド・フィリピンと共に4カ国合同演習を行った。

 米日同盟が新たな段階へと進化しているのは、米国と日本の構想が絶妙にマッチしているからだ。トランプ大統領は、日本とより堅固な関係を作り、中国の軍事的台頭に対抗することを望んでいる。安倍首相は、中国や北朝鮮の脅威を契機として、世界第3位の経済力にふさわしい軍事大国の実現を希望している。米日同盟の発展には、2012年の第2次安倍政権発足後、米日同盟を念頭に置いて首相が粘り強く推進してきた集団的自衛権の法制化が大きな役割を果たしている。安倍内閣は2016年から、同盟国たる米国が第三国の攻撃を受けた場合にこれを日本に対する攻撃と見なして共同対応する集団的自衛権を確立・施行している。ここには、米軍に対する攻撃など「存立危機事態」において、自衛隊が反撃を行う内容も含まれている。

 米日同盟が堅固になることを、韓米同盟の危険信号と認識すべきだという指摘もある。船橋洋一・元朝日新聞主筆は最近、ある月刊誌に「韓国は『日本不要論』で軽視しているが、米国からは『韓国不要論』が聞かれる」と記した。韓国が韓日関係を軽視する間に、米国では「韓国は必要ない」という主張が起こり、その代案として米日同盟が強化されているという趣旨で書いたものだ。「米日同盟強化の裏には韓米関係の弱体化がある」という認識が日本の専門家の間に広まっている。

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