フィリピンで違法なわいせつサイトを運営して日本へ逃亡した30代の韓国人男性が日本国内で検挙され、韓国へ送還された。

 4月22日に日本で検挙された34歳のサイト運営者は、5月17日に仁川国際空港経由で強制送還された。韓国警察庁が明らかにした。

 韓国警察によると、容疑者は2015年4月にフィリピンへ渡ってカジノの近所で違法な外貨両替を行い、さらに17年9月「オッパネット」という違法なわいせつサイトを開設した疑いが持たれている。容疑者は昨年末まで同サイトに児童ポルノなどおよそ1万3000本のわいせつ物を掲示し、5000万ウォン(現在のレートでおよそ458万円)相当の利益を不当に得ていたという。

 済州地方警察庁サイバー捜査隊は昨年7月から同サイトの捜査に着手し、同年8月に容疑者の逮捕状の発布を受け、身柄の確保に乗り出した。IPアドレスの追跡により容疑者がフィリピンにいることをつかんだ警察は、容疑者の旅券をインターポール(国際刑事警察機構)のパスポート盗難・紛失管理データベース(SLTD)に登録して旅券を無効にするなど、捜査の網を狭めていった。

 容疑者は今年3月、第三国に当たる日本の大阪へと逃亡したが、SLTDを通して移動ルートが判明し、尻尾をつかんだ。インターポール日本事務局からの情報で日本入国の事実を把握した韓国警察は、容疑者に対しインターポールの「赤手配」を行い、日本警察が4月22日に大阪で容疑者を逮捕した。逮捕からわずか二十日ほどの5月17日、韓国警察は護送官3人を日本へ派遣して容疑者を送還した。

 韓国警察の関係者は「国外逃避事犯を追跡し続け、粘り強く隣接国と共助捜査を進めてきた成果」と語った。

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