大韓アイスホッケー協会は、平昌冬季五輪開催1周年を記念して、2月6日から12日まで、江陵ホッケーセンターで男女国際親善大会であるレガシー杯アイスホッケー・チャレンジ大会を開催した。韓国とカザフスタンの男子代表が対戦した今月7日の江陵ホッケーセンターは、最大8000人を収容できるにもかかわらず、入場者数はわずか300人にも満たなかった。それさえも、半数は兵役中の兵士たちで埋められた。アイスホッケーの実業チーム「安養ハンラ」と姉妹提携を結んだ部隊だ。協会関係者は「こんなに寒い場所で1年前に五輪が開催されたのが信じられない」と、苦笑いの表情を隠すことができなかった。

■暴行、パワハラ、無関心

 平昌五輪は乏しかった韓国冬季スポーツを飛躍的に発展させるきっかけになるものと期待された。これまで、氷上でのみ獲得していた五輪のメダルが、スケルトンなどのそり、スノーボード、カーリングなどの種目からも獲得できた。メダルこそ獲得できなかったものの、アイスホッケーも最強国を相手に執念を見せつけ、国民を熱狂させた。しかし、五輪から1年が過ぎ、歓声は無関心へと変わっていった。各種の支援が断ち切られ、劣悪な環境へと逆戻りした。

 アイスホッケーの関係者たちは「ファンの関心が冷めてしまったことも問題だが、今後実力をどうやって維持していくかも懸念材料」と肩を落とす。これまで優秀な選手の実力を引き続き維持するために大きな役割を担っていた尚武(国軍体育部隊)は、今年から廃止される。

 大きな大会を行ったことで多くの葛藤も経験した。「ヨンミ」という言葉を五輪最高の流行語にまで導いた女子カーリング代表チーム「チーム・キム」は昨年11月、自分たちを育てた大韓カーリング競技連盟のキム・ギョンドゥ前副会長などから不当な待遇を受けたとしてこれを暴露した。政府は監査に乗り出したほか、キム前副会長はカーリング界から足を洗うと宣言した。ショートトラックは各種の暴行やセクハラ問題が相次いで勃発し、メダルの派手な輝きに隠されていた暗い一面が照らし出された。

■韓国を後にした「ニュー・コリアン」

 韓国国籍を取得して平昌五輪に出場した帰化外国人選手15人のうち、今も太極マークを付けている選手は6人だけだ。帰化した選手が7人と最も多かった男子アイスホッケー選手のうち、ブロック・ラドンスキー(36)は引退し、マイケル・スウィフト(32)などテミョン所属の3人は昨年5月に開催された世界選手権ワールド・チャンピオンシップ以降、公の場で姿が見られない。マット・ダルトン(33)ら安養ハンラ所属の3選手だけが今も太極マークを付けている。五輪当時、南北単一チームで話題を集めた女子アイスホッケー代表チームのランディ・グリフィン(31)ら帰化選手3人は、学業などを理由に皆米国などに戻っていった。

 韓国生活に適応できなかったロシア出身のエカテリナ・エバクモバ選手(29)=バイアスロン=は、現在他の国家代表チームを模索中という。五輪当時パートナーのミン・ユラと共に人気を呼んだフィギュアスケート「アイスダンス」のアレクサンダー・ゲムリン(26)は、支援金の分配とトレーニングの問題で、ミン・ユラと決別。代表チームとしての活動は行っていない。ある冬季種目の協会関係者は「韓国は、帰化選手をはじめ国籍を回復した選手、二重国籍を持つ選手など『ニュー・コリアン』のおかげで、平昌では期待以上の成績を収めることができた。他の国でも冬季スポーツ分野では帰化が活発に行われている。政府がこれら帰化選手に対する支援と管理をしっかりと行ってこそ、優秀な選手を引き続き確保しながら、冬季スポーツの底辺も拡大していくことができる」と警鐘を鳴らしている。

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