犬食に反対する運動を繰り広げてきた韓国の動物愛護団体が、およそ4年にわたり保護したイヌ数百頭を安楽死させたという主張が11日に提起された。当該団体の代表は「具合が悪かったり攻撃性がひどかったりする場合にのみ安楽死させた」と語った。

 論争になっている団体は「ケア(care)」。2002年に発足し、イヌの屠畜反対運動、捨てられた動物の救助活動を繰り広げてきた。17年5月に、文在寅(ムン・ジェイン)大統領に捨てイヌの「トリ」を贈ったのもこの団体だ。17年だけでもおよそ19億ウォン(現在のレートで約1億8400万円)の後援を受けている。

 「ケア」のある幹部職員は、メディアの取材に対し「保護所のスペースが足りないという理由で動物を安楽死させている」と語った。15年から昨年まで、イヌやネコなどおよそ200匹を動物病院へ送り、注射剤で殺した後、廃棄処理したという。パク・ソヨン代表が安楽死を指示する内容が記されたカカオトークのメッセージも公開した。外部には「養子に送った」と伝えていたという。

 「ケア」は11日、「団体が有名になったことで救助要請が押し寄せ、一部の動物たちはさまざまな理由であきらめざるを得なかった。2015年から昨年まで、やむを得ず安楽死を行ってきた」という公式見解を発表した。ただしこの日も、何匹の動物をどのような理由で安楽死させたのかは、具体的に明らかにはしなかった。

 「ケア」のパク・ソヨン代表は、本紙の電話取材に対し「体が不自由だったり攻撃性がひどい動物を中心に、内部基準を作って安楽死させた。私が安らかに送ってあげられるので連れてこられた動物もいて、できるだけ生かそうとした」と語った。パク代表はこれまで、安楽死疑惑が浮上するたび、数回にわたって否定していた。パク代表は「(安楽死はしていないと言ったのは)健康な動物についての話だった」と釈明した。

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