サッカー
サッカーW杯:ドイツに勝ってもGL敗退の韓国、悔やまれる守備重視
韓国が国際サッカー連盟(FIFA)ランキング世界1位のドイツを下すと、外信の記者たちは「全く予想していなかった結果だ」と驚いた。「ドイツに勝つ実力を持つ韓国が第1節・第2節でなぜ負けたのか」という声もあった。
夜遅くまで試合を見守った韓国のサポーターたちも同じような気持ちだったかもしれない。韓国は「ディフェンディング・チャンピオンのドイツ」に勝つという大番狂わせを起こしたが、最終成績は1勝2敗で決勝トーナメント進出はならなかった。ドイツよりも戦力が劣るとされるスウェーデン(FIFAランキング24位)、メキシコ(同15位)との試合で勝ち点を取れなかったのが残念だ。
スウェーデンとの初戦(0-1で敗戦)は戦術的な失敗だと言われている。申台竜(シン・テヨン)監督は強化試合でうまく稼働していたソン・フンミンと黄喜燦(ファン・ヒチャン)のツートップではなく、キム・シヌクを最前方FWとして起用した。197センチという長身のキム・シヌクを起用することで相手チームの高さに対応しようとの考えだった。DFに重点を置いて失敗した韓国は、両サイドに布陣したソン・フンミン、黄喜燦の俊足を生かして逆襲の準備をした。しかし、中央から相手陣営に切り込まなければならないキム・シヌクには足が遅いという欠点があり、チームメートたちの逆襲のスピードに追いついていけなかった。DFに重点を置いていた韓国は、相手ゴールに向かって枠内シュートを1本も打てなかった。
韓国代表の戦力は当初から完全ではなかった。廉基勲(ヨム・ギフン)=水原サムスン=、権昶勲(クォン・チャンフン)=ディジョンFCO=など主軸として期待されていた選手たちがW杯直前に相次いで故障し、代表から外れた。申台竜監督が使える戦術の幅もそれだけ狭くなった。2002年韓日共催大会(ベスト4)と10年南アフリカ大会(ベスト16)を除けば、韓国のW杯挑戦の歴史は受難の歴史でもある。毎大会グループリーグの壁を越えることができなかった。今回も最後の瞬間に底力を発揮したことに満足するしかない結果となった。