保守系の最大野党「自由韓国党」のリュ・ヨヘ最高委員が「浦項地震は天が文在寅(ムン・ジェイン)政権に与えた警告だ」と発言し問題となっている。与党「共に民主党」は「不適切な発言」としてリュ委員に最高委員からの辞任を求めており、これに対してリュ委員は「一部の発言が歪曲(わいきょく)されて伝えられた」と反論している。

 問題となった発言が出たのは今月17日に開催された自由韓国党最高委員会議でのことだ。その席でリュ委員は浦項地震について「天が文在寅政権に対して与えた冷厳な警告であり、天心であるとの指摘がある」「文在寅政権はこの点を見過ごしてはならない」などと発言した。現政権による積弊清算や人事問題を批判する際に出た言葉だった。この発言が伝えられると、ネットなどでは「浦項市民が天罰を受けたということか」などと反発する声が相次いだ。するとリュ委員は「誰かが私の発言を歪曲し、浦項市民の感情を刺激している」などと反発した。リュ委員は自らの発言を歪曲する「フェイクニュース」に対抗措置を取るとも警告した。

 これに対して与党「共に民主党」は18日「政府と与野党が協力して対策を進め、国民が一つとなって災害を克服しようとする雰囲気に水を差した」と非難した。同党はさらに「リュ委員は天罰という言葉を使っていないと弁解し、フェイクニュースに厳しく対応すると言っているが、これは完全な東問西答(的外れ)であり馬耳東風だ」などとも反論した。

 一方でリュ委員が所属する自由韓国党の関係者は「党内でもリュ委員の問題発言に懸念の声が上がっている」と伝えた。リュ委員は水原大学兼任教授で、今年から自由韓国党に入党し党の主席副報道官を務めている。今年7月の党大会で行われた最高委員選挙では予想を覆し2位の得票を得て執行部のメンバーとなった。

 

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