韓日交流
二階氏、「投降日本兵」沙也可を例に韓日友好訴える
今月13日に朴槿恵(パク・クンヘ)大統領と面談し、旧日本軍の慰安婦問題の解決が「待ったなし」の状況だという点に共感を示した自民党の二階俊博総務会長が、今月14日にロッテホテルワールド(ソウル市松坡区蚕室)で行われた「韓日友好交流行事」でも両国の交流・協力を強調した。
二階氏は「今、韓日関係が最も困難な状況にあるというが、われわれはきょう、こうして一同に会した。会うということだけでも、両国関係の改善にとってプラスになるだろう」と述べた。その上で二階氏は、韓日友好のモデルとして金忠善(キム・チュンソン)=日本名:沙也可=の例を挙げた。金忠善は壬辰倭乱(じんしんわらん、文禄・慶長の役)当時、鉄砲隊を率いて朝鮮に上陸したが、「この戦いには大義名分がない」として投降した後、日本軍と戦った人物だ。二階氏は金忠善の記念碑を、その故郷であり自らの選挙区でもある和歌山県に建立した。14日の行事では金忠善に関するドキュメンタリーが上映され、和歌山県特産の酒で乾杯した。行事には金忠善の子孫4人も出席した。行事を共催した錦湖アシアナグループの朴三求(パク・サムグ)会長は「韓日両国間で、この数年間では最大規模となった今回の行事が、両国の友好親善のための貴重な機会になることを期待する」と述べた。
東京新聞によると、二階氏はこの日、南景弼(ナム・ギョンピル)京畿道知事と面会した際にも、韓日国交正常化50周年に当たり、両国の歴史専門家たちの交流を提案したという。だが、二階氏の発言が本格的な韓日関係の改善につながるかどうかについては、しばらく様子を見るべきだと指摘する声が多く出ている。韓国の外交筋は「二階氏の意見は安倍政権内部では少数派だ。今の日本では過去の負の歴史を否定する主張が有力になっており、ムードの変化と捉えるのは時期尚早だ」と語った。