■質問:剣道がオリンピックやアジア大会の正式競技になっていないのは、何か特別な理由があるのでしょうか。それ以外の格技はどれもオリンピックやアジア大会の正式競技種目になっていますが、剣道だけが採用されない理由が気になります(イ・ジェグァンさん)。

■回答:剣道がオリンピックの競技になっていない理由(回答者:閔鶴洙〈ミン・ハクス〉記者)

 オリンピックの競技となるにはまず基本的な条件が幾つか必要です。

 最低でも75カ国、4大陸の男性の間で広く普及するか、あるいは40カ国、3大陸以上の女性が参加していなければなりません。さらに一つの統一された国際競技団体、そして最低でも二つ以上の国際大会の開催が必要です。しかし現在国際剣道連盟に加盟している国は52カ国です。オリンピック競技となるための最低限の条件をまだ満たせていないのです。

 また剣道発祥の国である日本が剣道をオリンピック競技にしたいとは考えていないともいわれています。しかも1970年に発足した国際剣道連盟は、自らが主催する世界選手権の入賞者にメダルではなく日本語で書かれた賞状しか授与していません。このように国際剣道連盟も剣道の国際化には非常に消極的でした。国際スポーツ連盟機構(GAISF)に加盟したのも2006年と最近で、これも韓国と欧州諸国に促されて「やむなく」という形でした。

 また別の大きな理由としては、柔道のように国際化すると、日本が自分たちの競技としての主導権を奪われると考え、これを恐れているためとの見方もあります。

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