日本では「終戦記念日」に当たる8月15日、一部の閣僚や国会議員たちが靖国神社に参拝する。韓国政府は「A級戦犯が合祀(ごうし)されている靖国神社に参拝するのは、侵略戦争を美化する行為だ」として批判している。A級戦犯の合祀は果たして、どのような意味を持つために外交的な争点になるのだろうか。

 合祀とは、辞典に載っている定義によれば、2人以上の死者の霊を1カ所に集めて祭るという意味だ。靖国神社ではこれまで祭られていなかった死者の霊を新たに追加し祭るものとされている。同神社への合祀の手続きは、対象者の名前を「霊璽簿(れいじぼ)」という名簿に記載するだけで完了する。遺骨を安置したり、位牌を納めたりするわけではない。

 靖国神社は1978年、東條英機などA級戦犯14人を「昭和殉難者」として霊璽簿に記載した。「国家のために命をささげた人」との理由で、戦犯を「神」として祭ることを宣言したのだ。これは韓国だけが問題にしているのではない。A級戦犯が合祀されて以降、天皇も「戦犯を美化している」との批判を考慮し、靖国神社に参拝していない。

 靖国神社の霊璽簿には2万1181人の韓国人も含まれているが、遺族は分祀(ぶんし)を求める訴訟を起こした。分祀とは、霊璽簿から名前を削除し、これ以上「神」として祭らないという意味だ。靖国神社は「教理上、合祀された霊は一体になっているため、一部の霊だけを分離するというのは不可能だ」として分祀を拒否している。日本の裁判所は「信教の自由」を理由に、靖国神社側の主張を認めた。

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