昨年のミス・コリア・コンテストで、本大会出場者の家族が「主催者側の関係者に『審査員を買収しなければならない』と裏金を要求され、カネを渡した」と主張した。これに対し主催者の韓国日報社は「候補者の母親が当社事業局の社員を通じ審査委員を買収したが、目的を果たせず未遂に終わった」とのコメントを発表した。

 昨年の大会(7月6日)に参加した女性の母親(55)は20日「本大会前の6月29日、韓国日報社事業局の部長から『現在、ほかの出場者が3-7位に入り、欠格事由もないため、受賞の確率を上げるためには審査委員2人を買収すればよい。1人につき2000万ウォン(現在のレートで約180万円、以下同じ)が必要だ』と提案された」と話した。

 母親は大会2日前の7月4日、部長に教えられたソウル経済テレビの法人口座に、夫の口座から4000万ウォン(約370万円)を送金したとして、送金内容が記載された通帳を見せた。母親は「部長から『本大会の審査委員2人が大会への協賛金を支払うという形にするように』と聞かされ、審査委員が金を支払ったように見せ掛けるため、審査委員たちの名前を書いてオンラインバンキングで送金した」と主張した。

 昨年のミス・コリア・コンテストは、韓国日報とスポーツ韓国が主催し、ソウル経済、コリア・タイムズ、韓国アイ・ドットコムが後援した。

 だが、問題の母親の娘は、7人の最終候補者には選ばれなかった。母親は大会終了後、韓国日報社の幹部と会い、送金内容を公開して返還を求めたが、返金されていないと主張している。

 韓国日報社は「関係者たちが一部の審査委員を買収したにもかかわらず、問題の候補者が脱落したという事実は、当時の審査が金品のやりとりとは関係なく、公正に行われたことを立証するものだ」と反論した。韓国日報社はまた、自主的な調査の結果、候補者の母親が部長に接触して、会食費として300万ウォン(約28万円)を渡した上、協賛社2社の名義でソウル経済テレビに協賛金を振り込んだため、韓国日報とソウル経済テレビは候補者から支払われた金なのかどうか把握できなかった、と説明した。韓国日報社は事件後、問題の部長に懲戒処分を下し、部長は責任を取って辞表を提出したという。

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