先月行われた軍への入隊検査で、椎間板ヘルニアのため4級(公益勤務要員=何らかの事情で入隊できない場合、国や地方自治体、福祉施設などで警備や補助業務の仕事を兵役に替えて行う)の判定を受けた、朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長の息子(27)に診断書を発行した医師が、過去に兵役をめぐる不正に関与したとして起訴されたことが分かった。

 昨年10月26日のソウル市長選挙前、朴市長の息子が入隊からわずか4日で自宅に戻っていた事実が明らかになり、論議を呼んだことを受け、朴市長は「高校時代にサッカーの試合で負傷し、その後遺症で今は大学病院に通いながら治療を続けているが、10月末に再検査を受け、改めて入隊するだろう」と説明していた。

 だが、朴市長の息子は先月、軍指定病院のヘミン病院で椎間板ヘルニアと診断され、再検査で4級の判定を受け、2012年度の公益勤務要員として服務するため、現在自宅で待機していることが分かった。

 康容碩(カン・ヨンソク)議員(無所属)は11日「朴市長の息子に椎間板ヘルニアの診断書を発行したK医師(47)は、軍の医官だった15年前、兵役をめぐる不正に関与した前歴がある」と述べた。康議員によると、K医師は国軍首都病院の神経外科の医官として勤務していた1997年7月、椎間板ヘルニアを理由に「医務兵として転役させてほしい」という請託を受け、見返りに600万ウォン(現在のレートで約40万円)を受け取ったとして、2000年4月に起訴されていたことが分かった。康議員はまた「ソウル市には軍指定病院が44カ所あるが、朴市長の息子は自宅(瑞草区方背洞)の近くに軍指定のソウル聖母病院があるにもかかわらず、ヘミン病院(広津区紫陽洞)を利用した」と指摘した。

 朴市長は11日、本紙記者の取材に応じ「李明博(イ・ミョンバク)政権に対し、私が何らかの圧力を掛けることができるというのか」と話した。また、K医師は「むちゃくちゃな話だ。法的手段に訴える」と語った。

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