「中に機関銃」 韓国次期大統領の警護車両をSNS投稿…引き継ぎ委、実務委員を解任

「中に機関銃」 韓国次期大統領の警護車両をSNS投稿…引き継ぎ委、実務委員を解任

 大統領職引き継ぎ委員会の科学技術教育分科実務委員を務めるチョ・サンギュ弁護士が最近、フェイスブックに尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領の警護車両の写真を投稿し、「保安維持違反」を理由に解任されていたことが28日までに分かった。また、同じ分科の専門委員を務めるある教授には研究費の横領疑惑が浮上し、引き継ぎ委が調査に乗り出している。引き継ぎ委が、問題のある委員に対して即座に厳しい措置を取ったことで、委員らに対する「綱紀粛正」が本格化するのではないかとの見方が出ている。

 チョ・サンギュ弁護士は今月25日、自身のフェイスブックに、尹次期大統領の執務室があるソウル市鍾路区通義洞の金融監督院研修院前で携帯電話で撮影した写真を投稿した。引き継ぎ委のプレートの正面で撮られたその写真にはチョ弁護士が写り、その背後に尹次期大統領の警護車両とナンバープレートが写っていた。チョ弁護士は「写真に写っている車は私の車と同じだが、防弾(仕様)で中に機関銃が入っているという違いがある」と書き込んだ。尹次期大統領は、大統領警護処から現職大統領に準じるレベルの警護を受けており、車両や移動経路などは全て保安事項だが、引き継ぎ委の実務陣が警護関連の情報をSNS(交流サイト)に公開してしまったのだ。

 チョ弁護士はまた、今月26日の引き継ぎ委のワークショップで尹次期大統領の後ろに座ったとして、尹次期大統領の後ろ姿の写真も投稿した。この写真には、ワークショップでの発表内容も全て写っていた。これに関連し、チョ弁護士は「保安維持違反というのは聞いたことがない。大して立派でもない実務委員の座から、誰かが(私を)引きずり降ろそうとしている」と反発したという。チョ弁護士は昨年8月、いわゆる「告発教唆疑惑」(尹次期大統領が検察総長を務めていた時期に検察が野党に対し、与党の政治家らを告発するよう教唆した疑惑)が浮上した当時、野党「国民の力」の法律諮問委員として、崔康旭(チェ・ガンウク)議員(開かれた民主党代表)の告発状を作成した人物だ。

 また、同じ分科のある教授については、この教授が2007年、国策研究院に在職中に研究費を横領して免職になったという情報が引き継ぎ委に寄せられた。この教授は、自身に対する解任の動きについて「人事をめぐる引き継ぎ委員らの横暴」だと反発しているという。引き継ぎ委の報道官室はこの日「チョ弁護士については解任を完了し、教授については事実関係を確認後にしかるべき措置を取る予定」と説明した。

チュ・ヒョンシク記者

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