韓国女優ユン・ヨジョン、手話でアカデミー助演男優賞の受賞者を呼名

 今年も、「ユン・ヨジョン・タイム」が授賞式の現場と視聴者をとりこにした。

 昨年、映画『ミナリ』で助演女優賞を取り、才知あふれるコメントでアカデミーを輝かせた女優ユン・ヨジョン(74)。今年は助演男優賞のプレゼンターとして再びアカデミーのステージに立った。髪をさっぱりとアップにして黒のロングドレスをまとった姿だった。ユン・ヨジョンは「再びハリウッドに来ることになってうれしい」と切り出した。

【写真】トロイ・コッツァーにトロフィーを手渡すユン・ヨジョン

 「母が常々『まいた種は刈り取る』と言っていたけど、その言葉をよく聞いておくべきでしたね。昨年、この席で『みんな私の名前をきちんと発音できない』と不平を言ったけど、今年(私が読み上げるべき)候補者の名前を見て、発音が容易でないと分かりました。発音の誤りについて、あらかじめおわびいたします」

 客席から笑いと拍手が湧き上がった。ユン・ヨジョンは昨年、受賞所感で「私の名前はユン・ヨジョンですよ。多くの方が、私を“ヨヨン”と言ったり、単に“ユジョン”とお呼びになりますが、きょうは皆さん許して差し上げます(You are all forgiven)」と言っていたからだ。今年は立場が変わった、というジョークだった。

 ユン・ヨジョンは「The Oscar goes to....(オスカーの受賞者は…)」と言った後、両手を動かし始めた。手話だった。受賞者は聴覚障害者者の映画『Coda あいのうた』の俳優トロイ・コッツァー。耳の聞こえない彼に配慮して、不器用ながら手話で呼名したのだ。ユン・ヨジョンは、トロイ・コッツァーが受賞所感を「手で語る」間、トロフィーを代わりに持ち、感激の面持ちで彼を見つめた。

 手話通訳者と共にステージに立ったコッツァーは「父が手話の専門家だが、事故で首から下がまひして手話ができなくなった。けれど、そんな父から多くのことを学びました」とし「全ての障害者社会にこの賞をささげます。母、父は今この場にいませんが、見てください! やってのけました」と語った。

 ユン・ヨジョンはこの日、前年の受賞者をプレゼンターとして招待するアカデミーの慣例によりステージに立った。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の難民キャンペーンを支持する意味で、青いリボンを左胸に着けていた。

朴敦圭(パク・トンギュ)記者

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲ 写真提供=HOOKエンターテインメント

right

あわせて読みたい