【独自】韓国水力原子力、文大統領の脱原発宣言6大論理に反論(下)

 福島原発事故後は、韓国で稼動している原発全体を対象に安全性と性能がさらに強化された。文大統領は「福島原発事故で1368人が死亡した」と当時の演説で明らかにしたが、韓水原は、韓国の原発と福島原発事故は単純に比較できる対象ではないとも言っている。「韓国の原発は『加圧水型原子炉』で、日本の福島原発の『沸騰水型原子炉』とは設計の特性が根本的に異なる」ということだ。「韓国の原発は安全上のゆとりが多く、重大事故への対処能力が客観的に見て優れている」とも説明している。

【表】文大統領の発言VS韓水原の反論

 韓水原は米国地質調査所(USGS)や日本の気象庁の資料をもとに「1978年以降、M 5.0以上の地震が韓国では10回、米国では568回、日本では4546回発生した」という事実を強調、「韓国でこのような地震や津波が発生する可能性ははるかに少ない」と言った。「我が国はプレートの境目から600キロメートル以上離れており、M 7.0以上の大規模地震が発生する可能性は比較的低い」ということだ。

 文大統領が「エネルギー政策の転換」を強調して太陽光・海上風力発電を積極的に支援し、「国民の生命と安全、健康を脅かす要因を取り除かなければならない」とした発言についても、韓水原の見解は完全に異なる。「原発で発生する放射線量は(健康診断のための)レントゲン撮影時の10分の1程度に過ぎず、安全・健康を脅かす要素ではない」と説明した。また、原発は環境保全に有利なエネルギーであり、原発を「グリーンエネルギー」に分類する国際社会の動向も紹介した。このほど発表された、持続可能な経済活動の欧州連合(EU)独自基準「EUタクソノミー」草案で、原子力が「グリーンエネルギー」に含まれた点を挙げて、「2050カーボン・ニュートラル(炭素中立)を達成するには原発の役割が重要だ」と強調した。

 韓水原のこのような見解は、現政権と原発反対論者が掲げる脱原発政策の核心論理を全面的に否定するものだ。これについて、韓水原は「議員室の要請に応じて原発の安全性概念や耐震設計など、原発に関する一般的な事実に基づいて回答書を送った」「韓水原が政府の基本路線に反旗を翻したわけではない」と述べた。

パク・サンヒョン記者

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