「女性排除は軍事力の半分を捨てるようなもの」 イスラエル大使が見た韓国の徴兵制とは

「女性排除は軍事力の半分を捨てるようなもの」 イスラエル大使が見た韓国の徴兵制とは

 アキバ・トール駐韓イスラエル大使が28日、韓国の徴兵制について「優秀で実力のある軍隊を必要としているのに、徴集の最初の段階から女性を排除するのは優れた軍事力の半分を捨てているようなものだ」と述べた。トール大使は同日、ユーチューブのチャンネル「キム・ジユンの知識プレー」に出演し「女性の軍の問題は絶対的に韓国国内の問題」として自身の見解を示した。

 トール大使は、自身の長女と次女が軍で将校を務めていたことに触れ「4年以上服務した」「西欧の基準に照らすと大幅に遅れて大学教育を受けたことになるが、犠牲になったとは思わない」と述べた。イスラエルは1948年の建国宣言前から男性・女性とも軍に徴集された。現在、イスラエルの義務服務期間は男性が2年8か月、女性は2年だ。

 トール大使はさらに「イスラエルの若者は、自分の親世代も同じように義務を遂行していたことをよく理解している。軍服務は異常でも特別でもなく、自然なこと」として「私はイスラエルの国民が、特に若者が、共同体のために何かをしなければらないという認識を持つことは望ましいことだと思っている」と述べた。

 軍服務の経験に関する質問には「軍服務はロマンに浸るような経験ではない」として「逆につらいものだ。韓国の若い男性が抱く感情と同じはずだ」と述べた。さらに「(軍服務期間に)人間の良い面と悪い面を全て見ることができる。また『組織』というものをもはや純真な気持ちでは見られなくなる」と話した。ただしトーア大使は「重要なのは、イスラエル国軍は真の意味での市民軍だということ」として「軍服務の義務によって、市民は『社会が我々に求めるものがある』という事実を悟るのだ」と述べた。

 トール大使はイスラエルと韓国の共通点について「アイデンティティー」を挙げた。イスラエルも韓国のように多くの逆境を乗り越えてきたとして「この過程でアイデンティティーを忘れることはなかった」「自身のルーツを忘れてしまったとしたら、はるかにつらく厳しい状況になっていただろう」と述べた。さらに、両国の違いについては、韓国の方が自分に厳しいとして「韓国人は自身に対する評価や職業倫理が非常に厳しい」「ひとこと言うと、意図したことの何倍も深刻に受け止められた」と話した。

 トール大使は昨年12月から駐韓イスラエル大使を務めている。イスラエル外務省では世界のユダヤ問題と宗教に関する組織の局長を務めた。

ソン・ジュサン記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • 「女性排除は軍事力の半分を捨てるようなもの」 イスラエル大使が見た韓国の徴兵制とは

right

あわせて読みたい