韓国与党・共に民主党と開かれた民主党が統合…野党「こんなコメディーはない」

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 韓国与党の共に民主党は26日、同党離党者が結成した開かれた民主党との統合を宣言した。野党は「チョ・グク問題を口先では謝罪し、親チョ・グク派と再び一家族になったものだ」と批判した。民主党内部からは「国会議員3選超過制限」など一部の統合条件を巡り不満の声が出た。

 共に民主党の宋永吉(ソン・ヨンギル)代表と開かれた民主党の崔康旭(チェ・ガンウク)代表は同日、国会で統合合意書に署名し、党名は「共に民主党」にすると表明した。両党は比例代表選出国会議員などの「開かれた候補公認制」「国会議員3選超過制限」などを話し合うため、党内に政治改革特別委員会を設けることを決めた。検察捜査権廃止、ポータルサイトのニュース編集・配列禁止、公務員の政治基本権保障、不動産監督機関設置にも合意した。開かれた民主党は29、30の両日、合意書の内容に基づき、全党員による投票を行い、最高委員会を経て、最終決定を下す。民主党も今後、全党員による投票を経て、中央委員会による議決と最高委員会などでの内部手続きを進める予定だ。

 しかし、大統領選を約70日後に控えた時点での統合決定を巡っては、党内からも懸念の声がある。両党の統合条件には国会議員3選超過制限のほか、比例代表選出国会議員などの「開かれた候補公認制」、各党が5対5で参加する党政治改革特別委員会の設置が盛り込まれた。民主党関係者は「国会議員3選超過制限を重鎮議員が容易に受け入れるはずはない。違憲の恐れがあり、実現するかどうかは未知数だ」と話した上で、「開かれた候補公認制も開かれた民主党出身者に最大限配慮するという意味と受け取れる。そうした問題を協議する党政治改革特別委も両党同数で構成することになっており、共に民主党から不満が出るのは避けられない」と続けた。また、両党が合意した検察捜査権の完全廃止なども大統領選を巡って論議を呼びそうだ。

 李在明(イ・ジェミョン)候補が最近、「チョ・グク問題」について、重ねて謝罪を行ったが、親チョ・グク傾向の開かれた民主党が再び合流することは矛盾した動きだとの声がある。李候補は今月2日、チョ・グク問題について、「依然として民主党が国民からそっぽを向かれ、批判を受ける問題の根源の一つだ」と発言。4日後の6日には「透明で公正な社会を叫んできたのだから、小さな欠点についても大きく責任を取るのが正しい」と述べた。開かれた民主党にはチョ・グク元法務部長官の息子に虚偽のインターン証明書を発行した疑いで起訴された崔康旭代表、チョ元長官在任中に検察改革推進団長を務めた黄希錫(ファン・ヒソク)元法務部人権局長、青瓦台報道官を務めた金宜謙(キム・ウィギョム)議員ら親チョ・グク派が名を連ねる。国民の力の金容兌(キム・ヨンテ)最高委員は「チョ・グク擁護を一貫して叫んできた開かれた民主党との統合は李候補の『チョ・グク問題謝罪』が偽りだったことを示す反証だ」と批判した。

 民主党は昨年4月の総選挙で開かれた民主党を「類似比例政党」と呼んで批判してきた。昨年3月、当時の李海チャン(イ・ヘチャン)共に民主党代表は開かれた民主党に対し、「民主党を僭称(身分を越えて勝手に名乗ること)するな」と述べた。しかし、大統領選を控え、与党大統合という名分を掲げ、両党が統合に動いた格好だ。孫鶴圭(ソン・ハッキュ)正しい未来党代表はフェイスブックで、「両党は元々一つだったが、選挙のために衛星比例政党として分離した。すでに国会で一つの党のように行動しており、党と党の統合とはどういうことだ。世の中にこんなコメディーもあるものか」と評した。

趙儀俊(チョ・ウィジュン)記者

チュ・ヒヨン記者

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