香港国際競走を席巻した日本競馬、コロナ禍で停滞する韓国競馬

2021年の香港国際競走「香港カップ」で日本牝馬の英雄「ラヴズオンリーユー」が優勝
日本の競馬産業は非対面の販売を基盤にコロナ渦でも成長
IFHAなど国際レースでも影響力↑…韓国は非対面の販売がなく競馬が停滞

 今月12日に開催された香港国際競走で香港馬と日本馬が各部門で優勝した。

 香港の競走馬「スカイフィールド」と「ゴールデンシックスティー」が香港スプリント(GI、1200メートル)と香港マイル(GI、1600メートル)で、日本のグローリーヴェイズとラヴズオンリーユーが香港ヴァーズ(GI、2400メートル)と香港カップ(GI、2000メートル)でそれぞれ優勝した。

 今年で35回目となる香港国際競走は芝コースでは賞金が最も高いため、芝の世界チャンピオンを決めるレースとも言われている。毎年香港のシャティン競馬場で12月の第2日曜日に開催される1年の終わりを飾る国際レースだ。

 香港国際競走は賞金総額3000万香港ドル(約4億4000万円)の香港カップ、同じく2600万香港ドル(約3億8000万円)の香港マイル、2400万香港ドル(約3億5000万円)の香港スプリント、2000万香港ドル(約2億9000万円)の香港ヴァーズの四つのレースからなる。これらの賞金総額は1億香港ドル(約15億円)に達する。

 香港国際競走は特に日本の競走馬による活躍が目立つ。日本は四つのレース全てで優勝したことのある唯一の海外参加国だ。

 日本は今年までに19のトロフィーを獲得した最多優勝国でもある。フランス(14回)と英国(12回)がこれに続く。

 今大会でも日本の英雄と言われる牝馬のラヴズオンリーユーが引退レースとして出場した。ラヴズオンリーユーは今年11月に米国で開催されたブリーダーズカップで優勝し、初めてブリーダーズカップトロフィーを持ち帰った日本の競走馬だ。

 ラヴズオンリーユーは今回の香港カップで途中まで3-4位につけていたが、直線に入るとゴールの200メートル手前から先頭をうかがい、最後はゴール直前で2位のヒシイグアスを振り切った。

 日本の競馬は新型コロナによる危機を逆にチャンスとし、ここ2年連続で成長を続けている。非対面の馬券販売で活況を呈しているのだ。

 日本は国内での活況を受け国際舞台でも存在感を示している。日本中央競馬会(JRA)の後藤正幸会長は国際競馬連盟(IFHA)副議長に選出された。日本の競走馬もフランスの凱旋(がいせん)門賞、ブリーダーズカップ、香港カップなど世界有数の国際レースに積極的に出場し、次々と勝利を重ねている。

 韓国では非対面の馬券販売ができずここ2年は通常の競馬そのものが難しくなっている。2022年に韓国競馬は100周年を迎えるが、非対面販売で発展する日本を参考に競馬に対する見方の変化が求められている。

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