中国の俳優が、韓国の伝統的な帽子「カッ(笠子帽)」を中国の伝統文化だと主張し、論議を呼んでいる。
中国版『花より男子』としてネットフリックスで配信された『流星花園2018』でデビューした俳優、呉希沢さんは3日(現地時間)、中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」に「笠子帽は中国が起源で、他の国に伝わった」と書き込んだ。
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呉さんはまた、現在出演中の時代劇ドラマ『一片氷心在玉壺』(原題)に対する視聴者コメントをスクリーンショットの形で投稿。コメントの内容は「中国のドラマでこの帽子を見ると、どうしても韓国ドラマを思い出す」というものだった。
呉さんは「ドラマを見ていたら、こんなコメントを見掛けた。正すべきだと思う」として「このような問題に直面すると、一言言いたくなる。自国の伝統文化が誤解されるのは我慢ならない」と書いた。この書き込みは7日現在、5970回以上リツイートされている。「いいね」は8474件、コメントは5350件以上書き込まれた。
中国のネットユーザーたちは「あの帽子の起源は中国」、「譲れない問題」、「これは中国の伝統衣装」などの反応を見せた。ただし、一部には「中国の伝統帽子はあんなものではない。非常に韓国的だ」、「中国に由来していたとしても、これは中国の伝統とはあまりにも違う」という意見もあった。
笠子帽は朝鮮王朝時代の伝統服飾で、当時の成人男性が被っていた冠帽だ。笠子帽が世界的に注目を集めたのは、ネットフリックスのオリジナルドラマ『キングダム』に登場したのがきっかけだ。当時も笠子帽が中国のものだという主張が飛び出した。中国のネットユーザーらは「笠子帽は明王朝の帽子」と主張した。
9月にはSBSの時代劇ドラマ『ホンチョンギ』が中国文化を剽窃(ひょうせつ)しているとの主張も飛び出した。中国のネットユーザーらは同ドラマに出てくる衣装が明の伝統衣装をまねており、劇中の小物も中国ドラマ『瑠璃』をそっくりまねていると主張した。また、ドラマの背景やCG、予告編に出てくる水墨画までも、中国のものを剽窃したとの主張を展開した。一部の現地メディアも同様に主張し、論議を呼んだ。
笠子帽への注目度が高まると、キム・ゴン駐英韓国大使は今年10月、伝統衣装と笠子帽を着用してエリザベス女王に信任状を奉呈した。