日本でコロナ感染者が急減していることについて、ジャーナリストの金於俊(キム・オジュン)氏が先日「日本の診断キットに問題があるから」と発言した。「日本は韓国製の診断キットを輸入していない。そのためデルタ株の感染者を見つけられず、その結果感染者が急減したように見えている」という趣旨だ。最近韓国ではコロナ感染者が急増し、これまで文在寅(ムン・ジェイン)政権が最大の業績として誇ってきたいわゆる「K防疫」が他でもない日本と比較して失敗したことが明らかになったことから、「これに反論するためのずさんな口実だ」との指摘が相次いでいる。
■金於俊氏「日本がデルタ株を捕捉できないという仮説は非常に合理的」
金氏は26日、TBSラジオ「金於俊のニュース工場」で「日本は韓国の診断キットを輸入しないほぼ唯一の国だ」「日本の診断キットではデルタ株を捕捉できないという仮説がある」と語った。
日本は今年8月の時点では1日の感染者数が2万人を上回っていた。ところが9月から感染者数が激減し、10月には1000人以下、11月に入ると100人を下回るようになった。その理由は現時点で明らかになっていないが、日本では無症状や軽症の場合も検査費用が2万円もかかることから、検査の絶対数が減ったことが影響しているとの見方もある。あるいは統計には出てこない無症状や軽症患者の自然免疫獲得説、10代のワクチン接種率の高さ、抗体が比較的長く維持されるmRNAワクチン(ファイザー、モデルナ)を中心に接種が行われたことなども理由として考えられている。
このようにさまざまな原因が考えられる中、金氏は今のところメディアでは1回も取り上げられていない「診断キット不良説」に説得力があると主張した。これは日本の診断キットが世界で猛威を振るうデルタ株を捕捉できず、そのため感染者が急減したように見えているという金氏の仮説だ。
金氏は「専門家から聞いたが、これは非常に合理的だと考えているし、確かに一理ある」「日本でウイルスが死滅したというとんでもない話が出ているので取り上げたい」と述べた。その上で金氏は「韓国でもデルタ株が猛威を振るっているが、それは日本も同じだ」「デルタ株はスパイクタンパク質の変異がひどいため、米国FDA(食品医薬品局)は『スパイクタンパク質を検証部位に選択したPCR診断キットではデルタ株が検出できない』と警告したことがある」と説明した。
金氏はさらに「デルタ株かどうかは少なくとも3カ所以上の部位を検出しなければ分からないが、この検出方式はほとんどが韓国のものだ」と述べた。日本が韓国の診断キットを使用しないため、コロナの検査数に比べて陽性率も20%台から0%台に急減したということだ。
キム・ジャア記者