感染者の集計に反映されていない無症状者や軽症の感染者が影響しているという説もある。事実、日本は韓国とは違い、発熱などの症状がある場合のみ無料でPCR検査を受けることができる。無症状者および軽症者の場合、検査に約2万円払わなければならず、検査を受けずそのままにする場合がほとんどだ。このため、一日新規感染者が1万-2万5000人発生した今年7月から8月にかけて、日本の無症状者・軽症者数は一日10万-20万人に達した可能性があると専門家らは推定している。こうした人々が回復した後に免疫を獲得し、ワクチン接種と共に相乗効果を出しているという説だ。慶北大学予防医学科のイ・ドクヒ教授は「日本では当初から、国が防疫という名目により、無症状あるいは軽い症状の自然感染を阻まなかった」と主張しているのもこうした脈絡だ。ただし、イ・ドクヒ教授の主張では、日本と同じように緩やかな防疫を進めたヨーロッパで依然として新型コロナ感染者が急増している現象を説明するのは難しく、限界がある。
日本の民放・日本テレビでは、韓国と日本の10代におけるワクチン接種率の差にも注目した。日本は22日時点で12-19歳のワクチン接種率が68.7%に達している反面、韓国は12-17歳で15.4%に過ぎないことが、感染者数の違いを招いたという説だ。さらに、同局は「感染が拡大する中で防疫規制を思い切って緩和した点」をもう一つの理由として挙げた。一日新規感染者数が1000-2000人に増加している中、飲食店の営業制限やスポーツ競技など大型イベント観客数規制を大幅に緩和し、流動人口増加を許容したということだ。
アストラゼネカ社やヤンセン(ジョンソン・エンド・ジョンソン)社をはじめ、複数のメーカーのワクチンを接種した韓国とは違い、日本は比較的抗体価が長く維持されるファイザー社やモデルナ社のmRNA(メッセンジャーRNA)系ワクチンだけを接種したから感染者が少ないという意見もある。ただし、高麗大学九老病院のキム・ウジュ教授は「mRNA系ワクチンでも5-6カ月で効果が減り、免疫も長くは持たない」「日本も速やかに『ブースター接種(追加接種)』を進めないと、来年1-2月には高齢者層を中心に感染が再拡大するだろう」と話す。日本も冬季の感染再拡大に備えている。東京都は25日、冬の新型コロナ再流行に備えて無症状者に対するPCR検査を無料化すると発表した。
東京=チェ・ウンギョン特派員、キム・テジュ記者