「慰安婦は売春」発言の元延世大教授「李容洙さんを裁判に呼んで事実関係確認したい」

「慰安婦は売春」発言の元延世大教授「李容洙さんを裁判に呼んで事実関係確認したい」

 「旧日本軍の慰安婦被害者たちは自発的に売春した」などと発言したとして、名誉毀損(きそん)の罪で起訴された柳錫春(リュ・ソクチュン)元延世大社会学科教授が、慰安婦被害者の李容洙(イ・ヨンス)さんらを裁判の証人として申請した。柳錫春氏は「裁判で李容洙さんを呼んで事実関係を確認しなければならない」と主張した。

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 柳氏は13日、ソウル西部地裁(刑事4単独、パク・ポミ判事)で行われた第7回公判で「慰安婦被害者たちは強制的に連行されたのではない、という証拠がかなり多い」と述べた。

 その上で「李容洙さんは2007年、米国で『強制的に連れていかれた』と話したのに、別の所では『赤い靴とワンピースに魅せられてついて行った』と話した」「証言が変わることについて、本人を呼んで事実関係を確認するのは無謀な要求ではない」と強調した。

 柳氏は前日、李容洙さんをはじめ、尹美香(ユン・ミヒャン)議員(慰安婦支援団体の元代表)、李栄薫(イ・ヨンフン)元ソウル大教授、日本人の西岡力氏、記者のA氏らに対する証人申請書を提出した。柳氏は証人申請について「真実が何なのか、本人に直接確認するため」だとして「強制連行ではないという複数の証拠について、尹議員がどう評価するのか確認したい」と説明した。

 裁判所は、李栄薫元教授と記者A氏に対する証人申請を却下した。他の証人については「これ以上必要とは考えられず、採択する予定はない」としながらも「あらためて検討する」と表明した。

 裁判所は「学問の自由を主張するなら、講義を準備する際に見たものや参考にしたものを持参すれば良い。なぜ他人の口を借りてこのようなことを聞こうとするのか分からない」と指摘した。これに対し柳氏の弁護人は「講義中に述べたことという点で、学問の自由に当たる」として「虚偽事実ではないということを明らかにするために、関連の専門家や当事者を証人として申請する」と説明した。

 この日、柳氏側の証人として出席したペ・ボユン弁護士は「学問の自由は個人の自己実現と併せて、社会全体が発展するために必ず保障されるべき」「講義中の発言内容が問題となって刑事裁判にまで発展したケースは、私の知る限りこれが初めてだ」と述べた。

 柳氏は2019年9月19日、延世大での専攻講義の中で「旧日本軍慰安婦のおばあさんたちは、売春に従事するために自発的に慰安婦になった」などと発言した。これに対し市民団体などは、慰安婦被害者たちの名誉を毀損したとして柳氏をソウル西部地検に告発し、西部地検は昨年10月、柳氏を在宅起訴した。

イ・ハクチュン記者 , チェ・ジョンソク記者
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